Posts Issued in March, 2021

EOTTIとは(2)

posted by sakurai on March 31, 2021 #382

そこで、新たにCTMCから考え直します。

図%%.1
図382.1 IFUモデルのCTMC

図382.1の前提として、IFUモデルで考えます。その理由は、SM1はVSG抑止に制約のあるSMであり、冗長構成ではないと考えるほうが自然だからです。

さらに、過去記事のCTMCからLAT1を削除しています。これは、SM1にIF代替機能が無い場合、つまり非冗長の場合はIFのダウンにより直ちにVSGとなるためです。従って、MPF detectedをMPF latentと同一視することはできません。この場合MPF latentはSM1のフォールトによって引き起こされるフォールトのみとなります。

SM1の検出機能によりVSG抑止される場合、$T_\text{service}$と$T_\text{eotti}$の大小関係により、動作が異なってきます。

  1. $T_\text{service}\lt T_\text{eotti}$のとき
    $\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$
  2. $T_\text{service}\gt T_\text{eotti}$のとき
    $\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$

弊社ではEOTTIに関する論文をRAMS 2023に投稿予定であることから、ブログの一部を一旦非開示(セミナー内でのご紹介と表示)としました。


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EOTTIとは

posted by sakurai on March 29, 2021 #381

EOTTIとは

そもそもEOTTIとは何かを再確認します。過去記事によれば、

EOTTIとは、SM1によりIFのVSGが抑止されていて、かつ、その抑止に時間制約がある場合、その最小時間のことを指します。

とのことです。

MPFDIの性質

ここでMPFDIと比較すると、MPFDIは、レイテントを防止するためのSM、すなわち2nd SMの定期修理時間間隔です。MPFDIがある一定値よりも長いと、修理期間内で発生するフォールトの確率が上昇し、そのためPMHFが目標を超える可能性があります。従って、目標PMHFよりも小さくなる制約条件から、最大(ワースト)MPFDIが求められます。逆に、MPFDI=$\tau$が小なほうがアイテムのダウン確率やPMHFが低く、安全性は高いわけです。

図%%.1
図381.1 MPFDIとPMHFの関係

EOTTの性質I

規格ではEOTTIをMPFDIと同じPMHF式により求めていますが、良く考えるとおかしいです。EOTTIは、VSGを防止するためのSM、すなわち1st SMの抑止期間の最大値です。従って、EOTTIが小ということは制約条件が厳しく、弱いSMであるためPMHFは上昇するはずです。逆に、EOTTIが大なほうがアイテムのダウン確率やPMHFは低く、安全性が高いはずです。

図%%.2
図381.2 EOTTIとPMHFの関係

以上から、MPFDIとEOTTIはPMHFに関して相反する要素であるため、MPFDIとEOTTIを同一視することはできません。

そもそも、PMHF方程式の$\tau$はあくまで2nd SMの定期修理周期なので、$\tau$を1st SMの制約であるEOTTIに入れ替えることはできません。

まとめ

まとめると、

$\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$

2つの誤りというより、1つめの誤りである1st SMの制約と2nd SMの制約を混同したことから、2つ目の矛盾が引き起こされたと考えます。

弊社ではEOTTIに関する論文をRAMS 2023に投稿予定であることから、ブログの一部を一旦非開示(セミナー内でのご紹介と表示)としました。


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EOTTIの再計算(2)

posted by sakurai on March 23, 2021 #380

今回、非冗長系のサブシステムにおけるPMHFの一般式は、(373.2)で求められました。また、検査周期がEOTTIである場合のアイテムのVSG確率の時間平均は、目標PMHF値$M_\text{PMHF}$以下となる必要があります。 $$ M_\text{PMHF}\ge\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png} \tag{380.1} $$ よって、(380.1)を用いて、$\tau$を$T_\text{eotti}$とした場合のPMHFに対する不等式を$T_\text{eotti}$について解きます。 $$ T_\text{eotti}\le\frac{M_\text{PMHF}-\left[\lambda_\text{SPF}+\lambda_\text{RF}+\frac{1}{2}\lambda_\text{IF,DPF}\lambda_\text{SM,DPF}(1-K_\text{MPF})T_\text{lifetime}\right]}{\frac{1}{2}\lambda_\text{IF,DPF}\lambda_\text{SM,DPF}K_\text{MPF}}\\ =\frac{M_\text{PMHF}-(\lambda_\text{SPF}+\lambda_\text{RF}+\frac{1}{2}\lambda_\text{IF,DPF}\lambda_\text{SM,DPF,lat}T_\text{lifetime})}{\frac{1}{2}\lambda_\text{IF,DPF}\lambda_\text{SM,DPF,lat}} \tag{380.2} $$ これに対して具体的な数値で計算すると、過去記事の表に基づき、

表380.1
EOTTI ケース1[H] ケース2[H]
(2)式の結果 772 31
(3)式の結果 167 167
前回のEOTTI 2,312 965
今回のEOTTI $\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$ $\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$

となり、規格式の$\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$倍の大きさとなりました。

なお、なぜ規格上、ワーストケースの(3)式の結果と、一般ケースの(2)式の結果の2例の不等式が掲載されているのかは不明です。本来、一般ケースだけで良いはずです。というのは、ワーストケースを満足できなかった場合、これはワーストケースだから無視しても良いというなら、そもそも不要なはずです。守るべき数値目標のひとつだけにすべきです。

さらに不明な点は、規格式によるEOTTIは、表380.1のケース2において、ワーストケースの値167[H]よりも厳しい値31[H]のように、大小が逆転していることです。これは規格のPMHF式が過剰評価のためと思われます。PMHF式が過剰見積もり(保守的)の方向になる場合、EOTTIは過小見積もり(厳しく)となります。PMHF式により計算されたEOTTIがワーストケースのEOTTIよりも厳しくなっていることは、規格のPMHF式が不正確であることを示しています。

弊社ではPMHFに関する論文をRAMS 2022に投稿予定であることから、ブログの一部を一旦非開示(セミナー内でのご紹介と表示)としました。


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EOTTIの再計算

posted by sakurai on March 22, 2021 #379

過去記事を参考に、新しく求めたPMHFに対するEOTTIの式を求めます。ISO 26262 2nd editionのPart10の12.3.3.1では、(1)~ (3)の各式が定義されています。ただし(1)は(3)になると書かれています。

EOTTIとは、SM1によりIFのVSGが抑止されていて、かつ、その抑止に時間制約がある場合、その最小時間のことを指します。いかなる修理時間もいかなる制約時間を超えなければ良いため、様々な制約がある場合はその最小時間となります。逆に修理側から見ると、修理時間間隔はその値以下となる必要があります。

従ってEOTTIはMPFDIと似ていて、その時間内に修理する必要があります。MPFDIはその制約が破られるとLFになるのに対して、EOTTIはその制約が破られるとVSGとなる点が異なります。すなわちMPFDIは2nd SMに対する時間制約であり、EOTTIは1st SMに対する時間制約です。

前述のように、EOTTIを最大修理期間とした場合、アイテムのVSG確率の時間平均が目標PMHF値$M_\text{PMHF}$を下回らなければなりません。

最初にワーストケースを考えます。

 1. 既に$t=0$においてIFがダウンしている場合を考えます。そのためSM1はアンリペアラブルとなり、不稼働度(修理を含む)$Q_\text{SM1}(t)$は、不信頼度(修理を含まない)$F_\text{SM1}(t)$となります。よって、 $$ M_\text{PMHF}\ge\frac{1}{T_\text{lifetime}}Q_\text{SM1}(T_\text{eotti})=\frac{1}{T_\text{lifetime}}F_\text{SM1}(T_\text{eotti})=\frac{1}{T_\text{lifetime}}(1-e^{-\lambda_\text{SM1}T_\text{eotti}})\\ \approx\frac{1}{T_\text{lifetime}}\lambda_\text{SM1,DPF}T_\text{eotti}\qquad\ s.t.\ \lambda_\text{SM1,DPF}T_\text{eotti}<<1 $$ となり、この不等式を$T_\text{eotti}$について解けば、図379.1の(3)[Part 10, 12.3.3.1]が得られます。これは$t=0$の時に既にIFがダウンしているSPFに関する式となります。

図%%.1
図379.1 車両寿命間の故障に基づくEOTTIの導出(再掲)

一方、通常はそのような特殊な制約は与えられないため、

 2. 任意の時点でIFがダウンし、そこからEOTTIがスタートすることになります。従って、2nd editionの(不正確な)PMHF式に基づけば、目標PMHF値$M_\text{PMHF}$をVSG確率の時間平均が下回らなければならないので、 $$ M_\text{PMHF}\ge\frac{1}{T_\text{lifetime}}\left[Q_\text{SPF}(T_\text{eotti})+Q_\text{SPF}(T_\text{eotti})\right] $$ EOTTIはDPFにおける1st SMのVSG抑止限界であるので、DPFのみに関係します。右辺に(不正確な)PMHF規格式を用いて書き直せば、 $$ M_\text{PMHF}\ge\lambda_\text{SPF}+\lambda_\text{RF}+0.5\left(\lambda_\text{SM1,DPF,latent}\lambda_\text{IF,DPF}+\lambda_\text{IF,DPF,latent}\lambda_\text{SM1,DPF}\right)T_\text{lifetime}\\ +\left(\lambda_\text{SM1,DPF,detected}\lambda_\text{IF,DPF}+\lambda_\text{IF,DPF,detected}\lambda_\text{SM1,DPF}\right)T_\text{eotti} $$ となり、この不等式を$T_\text{eotti}$について解けば、次の図379.2の(2)[Part 10, 12.3.3.1]が得られます。

図%%.2
図379.2 PMHF式に基づくEOTTIの導出(再掲)


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RAMS 2021のプログラム表

posted by sakurai on March 11, 2021 #378

今年5月に延期されたRAMS 2021について、プログラム表を示します。図378.1が昨年12月の暫定版、図378.2が最近の変更版ですが、虫食い状態となっています。これはCovid-19にもかかわらず、onlineとはせずにin-personカンファレンスとしたことによるものと思われます。

図378.1は昨年12月の暫定版です。弊社発表枠は初日の「Reliability Modeling 1」(オレンジ色表示)でした。DCはセッションチェアのDongMei Chengのイニシャルでした。

図%%.1
図378.1 RAMS 2021プログラム表(2020年12月)

図378.2は最近の変更版です。弊社発表枠は同時間枠の「Reliability & CBM Modeling」(オレンジ色表示)のようです。

図%%.2
図378.2 RAMS 2021プログラム表(2021年3月)


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RAMS 2022

posted by sakurai on March 10, 2021 #377

今年のIEEE信頼性学会であるRAMS 2021は当初の1月から5月に延期されました。一方、来年のRAMSの日程が発表され、当初の1月に戻りました。場所はアリゾナ州ツーソンのヒルトンホテルです。

論文のアブストラクトの締め切りは本年4/16であり、弊社では今年も投稿予定です。

図%%.1
図377.1 RAMS 2021

No.5のオーランド(フロリダ州)はツーソン(アリゾナ州)の誤りのようです。


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posted by sakurai on March 9, 2021 #376

この表に基づき、積分方程式を(a)~(c)まで場合分けして立てます。被積分関数は状態確率×遷移確率(微小確率)で表されます。遷移確率は条件付き確率です。この状態確率のうち IF関連をグリーンSM関連項をブルーで表します。また遷移確率をレッドで表します。この色分けは表の色分けとは関係ありません。

(a)からのSPF確率の時間平均は、 $$ \begin{eqnarray} \overline{q_{\mathrm{SPF(a),IFU}}}&=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\Pr\{\mathrm{SPF\ via\ (a)\ at\ }T_\text{lifetime}\}\\ &=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\int_0^{T_\text{lifetime}}\Pr\{\mathrm{OPR_\overline{prev}\ at\ }t\cap\mathrm{IF\ down\ in\ }(t, t+dt]\}\\ &=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\int_0^{T_\text{lifetime}}\bbox[#ccffcc,2pt]{(1-K_\mathrm{IF,RF})R_\mathrm{IF}(t)}\bbox[#ccffff,2pt]{A_\mathrm{SM}(t)}\bbox[#ffcccc,2pt]{\lambda_\mathrm{IF}dt}\\ &\approx&(1-K_\mathrm{IF,RF})\lambda_\mathrm{IF}-(1-K_\mathrm{IF,RF})\alpha,\\ & &\text{ただし、} \alpha:=\frac{1}{2}\lambda_\mathrm{IF}\lambda_\mathrm{SM}[(1-K_\mathrm{SM,MPF})T_\text{lifetime}+K_\mathrm{SM,MPF}\tau] \end{eqnarray} \tag{376.1} $$ (b)からのSPF確率の時間平均は、 $$ \begin{eqnarray} \overline{q_{\mathrm{SPF(b),IFU}}}&=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\Pr\{\mathrm{SPF\ via\ (b)\ at\ }T_\text{lifetime}\}\\ &=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\int_0^{T_\text{lifetime}}\Pr\{\mathrm{LAT2_\overline{prev}\ at\ }t\cap\mathrm{IF\ down\ in\ }(t, t+dt]\}\\ &=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\int_0^{T_\text{lifetime}}\bbox[#ccffcc,2pt]{(1-K_\mathrm{IF,RF})R_\mathrm{IF}(t)}\bbox[#ccffff,2pt]{Q_\mathrm{SM}(t)}\bbox[#ffcccc,2pt]{\lambda_\mathrm{IF}dt}\\ &\approx&(1-K_{\text{IF,RF}})\alpha,\\ & &ただし、\alpha:=\frac{1}{2}\lambda_{\mathrm{IF}}\lambda_{\mathrm{SM}}[(1-K_{\mathrm{SM,MPF}})T_\text{lifetime}+K_{\mathrm{SM,MPF}}\tau] \end{eqnarray} \tag{376.2} $$ (c)からのDPF確率の時間平均は、 $$ \begin{eqnarray} \overline{q_{\mathrm{DPF(c),IFR}}}&=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\Pr\{\mathrm{DPF\ via\ (c)\ at\ }T_\text{lifetime}\}\\ &=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\int_0^{T_\text{lifetime}}\Pr\{\mathrm{LAT2_\text{prev}\ at\ }t\cap\mathrm{IF\ down\ in\ }(t, t+dt]\}\\ &=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\int_0^{T_\text{lifetime}}\bbox[#ccffcc,2pt]{K_\mathrm{IF,RF}\left[(1-K_\text{IF,MPF})R_\mathrm{IF}(t)+K_\text{IF,MPF}R_\text{IF}(u)\right]}\\ & &\qquad\qquad\cdot\bbox[#ccffff,2pt]{Q_\mathrm{SM}(t)}\bbox[#ffcccc,2pt]{\lambda_\mathrm{IF}dt}\\ &\approx&K_{\text{IF,RF}}\beta,\\ & &ただし、\beta:=\frac{1}{2}\lambda_\mathrm{IF}\lambda_\mathrm{SM}[(1-K_\mathrm{MPF})T_\text{lifetime}+K_\mathrm{MPF}\tau],\\ & &K_\mathrm{MPF}:=K_\mathrm{IF,MPF}+K_\mathrm{SM,MPF}-K_\mathrm{IF,MPF}K_\mathrm{SM,MPF} \end{eqnarray} \tag{376.3} $$ (d)からのDPF確率の時間平均は、 $$ \begin{eqnarray} \overline{q_{\mathrm{DPF(d),IFR}}}&=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\Pr\{\mathrm{DPF\ via\ (d)\ at\ }T_\text{lifetime}\}\\ &=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\int_0^{T_\text{lifetime}}\Pr\{\mathrm{LAT1\ at\ }t\cap\mathrm{SM\ down\ in\ }(t, t+dt]\}\\ &=&\frac{1}{T_\text{lifetime}}\int_0^{T_\text{lifetime}}\bbox[#ccffcc,2pt]{K_\mathrm{IF,RF}\left[(1-K_\text{IF,MPF})F_\mathrm{IF}(t)+K_\text{IF,MPF}F_\text{IF}(u)\right]}\\ & &\qquad\qquad\cdot\bbox[#ccffff,2pt]{A_\mathrm{SM}(t)}\bbox[#ffcccc,2pt]{\lambda_\mathrm{SM}dt}\\ &\approx&K_{\text{IF,RF}}\beta,\\ & &ただし、\beta:=\frac{1}{2}\lambda_\mathrm{IF}\lambda_\mathrm{SM}[(1-K_\mathrm{MPF})T_\text{lifetime}+K_\mathrm{MPF}\tau],\\ & &K_\mathrm{MPF}:=K_\mathrm{IF,MPF}+K_\mathrm{SM,MPF}-K_\mathrm{IF,MPF}K_\mathrm{SM,MPF} \end{eqnarray} \tag{376.4} $$ 過去ブログ記事の結果と一致しています。


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posted by sakurai on March 8, 2021 #375

記事#368で、変更した方式(MPF latentに含めていたMPF detectedを分離)により場合分けをしましたが、従来の方式(MPF detected=MPF latent)でも、確認のために同様な表を作成します。Kパラメータは規格で規定されているとおり2種類、$K_\text{IF,RF}$及び$K_\text{IF,MPF}$のみです。

表375.1 一つめのIFのフォールトの場合分けした信頼度・不信頼度
Non preventable
$1-K_\text{IF,RF}$
Faulty
$(1-K_\text{IF,RF})F_\text{IF}(t)$
(1) IF down=RF
Faultless
$(1-K_\text{IF,RF})R_\text{IF}(t)$
(2) IF up
Preventable
$K_\text{IF,RF}$
SM2 detectable
$K_\text{IF,MPF}$
Faulty
$K_\text{IF,RF}K_\text{IF,MPF}F_\text{IF}(u)$
(3) IF down=LF
Faultless
$K_\text{IF,RF}K_\text{IF,MPF}R_\text{IF}(u)$
(4) IF up
SM2 undetectable
$1-K_\text{IF,MPF}$
Faulty
$K_\text{IF,RF}(1-K_\text{IF,MPF})F_\text{IF}(t)$
(5) IF down=LF
Faultless
$K_\text{IF,RF}(1-K_\text{IF,MPF})R_\text{IF}(t)$
(6) up

(3)及び(4)においてはSM2(2nd SM)によって検出されたフォールトは周期的に修理されるため、信頼度及び不信頼度は時刻tではなく$u(:=t \bmod \tau)$の関数で表されます。


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posted by sakurai on March 5, 2021 #374

MPF detectedへの変更の再計算した結果を表を用いてまとめます。

表374.1 MPF detectedへ変更したIFRモデルのPMHF式
(a)SPF (b)SPF (c)DPF (d)DPF
LAT2分離 $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}-(1-K_\text{IF,RF})\alpha$(369.6) $(1-K_\text{IF,RF})\alpha$
(370.5)
$\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$(371.6) $\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$
(372.5)
SPF/DPF統合 $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}$ $\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$
規格式1$\dagger$ $\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$
規格式3$\dagger$ $\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}$

$$ ただし、\begin{cases} \begin{eqnarray} 非冗長系の時は\color{red}{K_\text{IF,det}}&=&1\\ 冗長系の時は\color{red}{K_\text{IF,det}}&=&0, K_\text{IF,RF}=1\\ \end{eqnarray} \end{cases} $$

表374.1に対して、非冗長系、冗長系のKパラメータを上記に示すとおり代入した表を表374.2及び表374.3に示します。

表374.2 非冗長系のPMHF式
(a)SPF (b)SPF (c)DPF (d)DPF
LAT2分離 $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}-(1-K_\text{IF,RF})\alpha$ $(1-K_\text{IF,RF})\alpha$ $K_{\text{IF,RF}}\alpha$ $0$
SPF/DPF統合 $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}$ $K_{\text{IF,RF}}\alpha$
規格式1$\dagger$ $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+K_{\text{IF,RF}}\alpha$
規格式3$\dagger$ $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+K_{\text{IF,RF}}\alpha$

表374.3 冗長系のPMHF式
(a)SPF (b)SPF (c)DPF (d)DPF
LAT2分離 $0$ $0$ $\beta$ $\beta$
SPF/DPF統合 $0$ $2\beta$
規格式1$\dagger$ $\beta$
規格式3$\dagger$ $2\beta$


$\dagger$規格式1: 規格第1版 Part 10-8.3.3の第1式の条件。ブログの図367.1)において、IFが後にフォールトする場合=(a)SPF、(b)SPF及び(c)DPF。(d)DPFはSMが後にフォールトする場合なので対象外
$\dagger$規格式3: 規格第1版 Part 10-8.3.3の第3式の条件。ブログの図367.1)において、IF, SMのフォールトの順を問わない場合=(a)SPF、(b)SPF、(c)DPF及び(d)DPF。

弊社ではPMHFに関する論文をRAMS 2022に投稿予定であることから、ブログの一部を一旦非開示(セミナー内でのご紹介と表示)としました。


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posted by sakurai on March 4, 2021 #373

よって、MPF detectedを考慮した場合のPMHFは、それぞれの事象は排他であることから、(369.6)(370.5)(371.6)(372.5)で求められた平均PUDを全て加えることで求められ、 $$ \begin{eqnarray} \require{cancel} M_\text{PMHF}&=&\overline{q_\mathrm{SPF(a),IFU}}+\overline{q_\mathrm{SPF(b),IFR}}+\overline{q_\mathrm{DPF(c),IFR}}+\overline{q_\mathrm{DPF(d), IFR}}\\ &=&(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}-\bcancel{(1-K_\text{IF,RF})\alpha}\qquad\qquad\qquad\img[-0.25em]{/images/left-arrow.png}(a)\\ & &+\bcancel{(1-K_\text{IF,RF})\alpha}\quad\qquad\qquad\qquad\qquad\qquad\qquad\img[-0.25em]{/images/left-arrow.png}(b)\\ & &+K_{\text{IF,RF}}\color{red}{K_\text{IF,det}}\alpha+K_\text{IF,RF}\color{red}{(1-K_\text{IF,det})}\beta\quad\qquad\img[-0.25em]{/images/left-arrow.png}(c)\\ & &+K_\text{IF,RF}\color{red}{(1-K_\text{IF,det})}\beta\quad\qquad\qquad\qquad\qquad\qquad\img[-0.25em]{/images/left-arrow.png}(d)\\ &=&\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png}\\ \end{eqnarray}\tag{373.1} $$

$$ ただし、\begin{cases} \begin{eqnarray} \alpha&:=&\frac{1}{2}\lambda_{\mathrm{IF}}\lambda_{\mathrm{SM}}[(1-K_{\mathrm{SM,MPF}})T_\text{lifetime}+K_{\mathrm{SM,MPF}}\tau],\\ \beta&:=&\frac{1}{2}\lambda_{\mathrm{IF}}\lambda_{\mathrm{SM}}[(1-K_{\mathrm{MPF}})T_\text{lifetime}+K_{\mathrm{MPF}}\tau],\\ K_{\mathrm{MPF}}&:=&K_{\mathrm{IF,MPF}}+K_{\mathrm{SM,MPF}}-K_{\mathrm{IF,MPF}}K_{\mathrm{SM,MPF}} \end{eqnarray} \end{cases} $$ この一般式に対して場合分けを行って、

  1. 非冗長系においては抑止されるフォールトは全て検出可能なので、$K_\text{IF,det}=1$とすれば、 $$ M_\text{PMHF}=\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png} \tag{373.2} $$

  2. 冗長系においては抑止されるフォールトは(1st SMでは)全て検出不可であり、一方全て抑止されるため、$K_\text{IF,det}=0, K_\text{IF,RF}=1$とすれば、 $$ M_\text{PMHF}=\img[-1.35em]{/images/withinseminar.png} \tag{373.3} $$

このように、非冗長系と冗長系に対するPMHF式が導出されます。

非冗長系1.の(373.2)は、DPF項は変更前の1/2になっています。これはIFのLFが無くなり、SMのLFのみになったためです。SMのLF量は変わらないため、1/2になります。

冗長系2.においてはそもそもMPF detectedが無いため、変更前と結果は変わりません。

弊社ではPMHFに関する論文をRAMS 2022に投稿予定であることから、ブログの一部を一旦非開示(セミナー内でのご紹介と表示)としました。


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