Posts Tagged with "Design"

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6809の割込み動作(8)

posted by sakurai on August 23, 2019

IRQ/FIRQが正常動作したので、メインCPUとサブCPUの協調動作を実行してみます。

  1. メインCPU
  • サブCPUのreadyを待つ
  • サブCPUをhaltする
  • 共有メモリにデータを書き込む
  • 共有メモリの先頭のMSB=0で指示とする
  • サブCPUのhaltを解除する
  1. サブCPU
  • リセット後サブCPUの状態はハード的にbusy
  • サブCPUの状態をreadyにする
  • 共有メモリの先頭のMSB==0となるのを待つ
  • サブCPUの状態をbusyにする
  • 共有メモリの内容をデコードする

図%%.1
図155.1 協調動作フローチャート

このフローに基づき、協調動作のシミュレーションを行ったところ、正しく動作しました。


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6809の割込み動作(7)

posted by sakurai on August 22, 2019

タイムチャートを見直すと、例外処理中でEフラグをクリアする処理は入っていますが、一方のセット信号が初期状態からずっと不定です。このため、Eフラグが不定となっているようです。従って、セット信号を初期状態でネゲートします。

図%%.1
図154.1 割込みタイムチャート

k_set_eの初期化をしたところ、正しく動作しました。このIPは総じて割込みの実装が中途半端にしかされておらず、割込みは実質テストしていないようです。プロセッサにおいて割込みが動作しないのは致命的であり、使い物になりません。


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6809の割込み動作(6)

posted by sakurai on August 21, 2019

次にFIRQを実装します。同様にFフラグセット、クリア論理を入れましたが、割込みハンドラまでは正しく動作するものの、RTI命令の実行時にスタックを過剰に回復しています。積んだ以上に回復するという、いわゆるスタックアンダーフローを起こしてしまいます。

図%%.1
図153.1 割込みタイムチャート

まず、FIRQの動作を見てみると図153.2のようになります。Eフラグをクリアしてからpushすると書かれていますが、クリアされずXとなっています。

図%%.2
図153.2 FIRQの動作

次に、RTIの動作を見てみると図153.2のようになります。Eフラグは0であるべきなので、スタックからはCCR及びPCのみが回復されるはずです。が、タイムチャートではさらに他のレジスタも回復しているようです。

図%%.3
図153.3 RTIの動作

この誤動作の原因は、CCR[7]のEフラグが不定となっていることです。従って、図153.2にあるとおり、例外処理中でEフラグをクリアする処理を入れれば動作するはずです。


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6809の割込み動作(5)

posted by sakurai on August 20, 2019

割込み禁止のCCRへの反映を遅延させるタイミングを作り出しました。全レジスタの退避が終わった後のベクタフェッチは前々稿によれば、SEQ_MEM_READ_Hステートですが、そのタイミングでレジスタにCCR書き込みを指示することを考えます。このステートにはexceptionでない場合というif文がありますが、注目する場合はexception中なので、ちょうどelseの部分に以下の文を記述します。

if (k_set_i) begin
k_set_i_timing <= 1;
k_set_i <= 0;
end

k_set_i_timingとして、k_set_iを遅延させたCCR反映タイミング信号を作り出し、これをレジスタに与えます。なお、このk_set_iはSEQ_IRQステートに入った時点でセットし、一方、RTI命令でk_clear_iをセットします。

これにより正しく割込みが入り、割り込みが禁止されたかと思ったのですが、RTIから戻るところで再度割込みが入る現象が起きました。解析すると、割込みハンドラで割込み原因をクリアしたにも関わらず、CPU内部で割込みをまだ保持していることが原因と判りました。そのため、RTI実行により割り込み許可された途端にまた割り込み処理に移行してしまいます。そこで以下のように、割込み要因を無視するタイミングゲート処理を入れたところ、正しく動作するようになりました。

(修正前)
if (!k_reg_irq[2])
k_reg_irq <= { k_reg_irq[1:0], (!cpu_irq_n)};
 

(修正後) if (!k_reg_irq[2])
k_reg_irq <= { k_reg_irq[1:0], (!cpu_irq_n & !k_set_i & !k_set_i_timing)};

図%%.1
図152.1 割込みタイムチャート

このタイマ割込みによるハンドラの実行と復帰は、タイマの周期で正しく繰り返されます。割り込みハンドラでは正しく割り込みが禁止され、RTIにより割り込み許可として元のプログラムに戻ります。元のプログラムではタイマ割り込み待ち状態となり、タイマ割り込みが入ると再びスタックへのレジスタ退避やベクタフェッチ等の割り込み処理を行います。


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6809の割込み動作(4)

posted by sakurai on August 19, 2019

そこで、CCRを参照して割込みに入る入らないを決定させようとしたら、ソースコードで以下のような定義文を見つけました。

// flags used in MC6809_cpu.v
`define FLAGI regs_o_CCR[5]
`define FLAGF regs_o_CCR[6]
`define FLAGE regs_o_CCR[7]

前稿の図150.1のCCR構成を見てもわかるように、FLAGIのビット位置が誤っています。Iフラグの位置はbit5ではなくbit4です。これを正しいbit位置の4に修正したところ、ベクタフェッチの後に再度IRQステート遷移する動作は無くなり、フェッチしたアドレスに飛び、飛び先である割込みルーチンを実行するようになりました。

ところが、不具合がありました。割込みルーチンで割込み原因クリアをしているにも関わらず、再度の割込みが入りません。

図%%.1
図151.1 割込みタイムチャート

前稿では、図151.1のタイムチャートに示すように、Eフラグと同タイミングで仮にIフラグもセットするように修正しました。ところが、スタックにCCRを退避する前にIフラグを割込み禁止にしたため、割り込み禁止状態のCCRが退避され、割り込みルーチンの最後で回復されたものです。つまりIフラグのセットが早すぎたわけです。

正しくは、図151.2の6809割込みにあるように、IフラグはCCRを退避してからセットしなければなりません。安直にEフラグと同タイミングでセットしたため、割込みが再度かからなくなってしまったものです。

図%%.2
図151.2 割込み動作

ここまで動けば後一息、IフラグセットをCCRの退避後まで遅延させれば、動作するはずです。

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6809の割込み動作(3)

posted by sakurai on August 16, 2019

調査の結果、割込み後のIRQマスクをCCRに全く反映していませんでした。ちなみに、CCRの仕様は6809マイコン・システム設計作法によれば、以下の図のようになっています。

図%%.1
図150.1 CCR

これだと動作が分からないのですが、その次に以下のような説明があります。

図%%.2
図150.2 Iフラグの説明

ついでにEフラグの説明も載せておきます。

図%%.3
図150.3 Eフラグの説明

Verilogソースコードを見ると、CCRのうち、Iフラグは全く設定されていないようですが、EフラグはIRQ割込みの際にセットされていたので、とりあえず、Eフラグを立てるタイミングでIフラグにコピーしました。本来は割込みの種類によりIフラグとFフラグのセット仕分けをしなければなりません。

ところが、タイムチャートのようにIフラグをセットしたので、これで正常動作するかと思ったのですが、動作は変わりません。Iフラグは参照もされていないようです。つまり、このIPの割込みは全く動作しないということができます。


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6809の割込み動作(2)

posted by sakurai on August 15, 2019

内部ステートを表示します。割込みがかかってから、スタックにプッシュし、ベクタフェッチするまではOKですが、その後にさらにスタックプッシュが入るところが誤っています。

図%%.1
図149.1 割込み動作のタイミングチャート

ステート遷移は以下のようになっています。

\$09 SEQ_FETCH
\$0F SEQ_DECODE
\$33 SEQ_PC_READ_L
\$34 SEQ_PC_READ_L_1
\$35 SEQ_PC_READ_L_2
\$1B SEQ_JMP_LOAD_PC
\$09 SEQ_FETCH
\$03 SEQ_IRQ
(ここから)
\$20 SEQ_PREPUSH
\$22 SEQ_PUSH_WRITE_L
\$23 SEQ_PUSH_WRITE_L_1
\$24 SEQ_PUSH_WRITE_H
\$25 SEQ_PUSH_WRITE_H_1
(16バイトストアを4回繰り返し、PC, US, IY, IX)
\$20 SEQ_PREPUSH
\$22 SEQ_PUSH_WRITE_L
\$23 SEQ_PUSH_WRITE_L_1
(8バイトストアを4回繰り返し、DP, B, A, CC)
\$36 SEQ_MEM_READ_H
\$37 SEQ_MEM_READ_H_1
\$38 SEQ_MEM_READ_H_2
\$3A SEQ_MEM_READ_L_1
\$3B SEQ_MEM_READ_L_2
\$08 SEQ_LOADPC
\$09 SEQ_FETCH
\$03 SEQ_IRQ
(再度IRQ処理)


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6809の割込み動作

posted by sakurai on August 14, 2019

メインCPUとサブCPUはお互いに割込みを掛け合います。メインCPUからは通常、サブCPUのbusyを確認し、readyであればサブCPUをHALTし、共有メモリにコマンドを書き込んだ後、HALTをネゲートします。サブCPUはすぐにbusyにした後、コマンドを解析し、処理を行います。

これが通常シーケンスですが、例えば時間のかかる処理をサブCPUがやっていた場合に中止させたい時には割込みをかけるしかありません。これをCANCEL割込みといいます。逆に、サブCPUからメインCPUに用事がある場合にはATTENTION割込みをかけます。

さて、メインCPUの割込みの一つにタイマー割込みがあり、これをシミュレーションしてみます。タイマー割り込みはIRQに接続されているため、IRQ割り込みハンドラをプログラムします。IRQは全レジスタのセーブリストアが自動で行われます。割り込みハンドラでは、まずタイマ割り込み要因のクリアを行った後、要因レジスタは負論理であるため、反転してメモリに書きだした後でRTIで元の命令列に戻ります。

1000         stack  equ   \$1000
2000         ustack equ   \$2000
FE00         start  org   \$fe00
           
FE00 10CE1000        lds   #stack
FE04 CE2000         ldu   #ustack
FE07 8EFD02         ldx   #\$FD02     ; IRQ Mask Reg
FE0A 86FF          lda   #\$FF      ; Timer IRQ unmask
FE0C A784          sta   ,X       ; Timer IRQ enabled
FE0E 20FE          bra   *
           
FE10         firq  equ *
FE10         irq   equ *
FE10 8EFD03         ldx   #\$FD03     ; IRQ event reg
FE13 A684          lda   ,X       ; IRQ clear
FE15 8AFB          ora   #\$FB
FE17 70FE17         eora   #\$FF
FE1A B73000         sta   \$3000
FE1D 3B           rti
           
FFF6             org   \$fff6
FFF6 FE10          fdb   firq
FFF8             org   \$fff8
FFF8 FE10          fdb   irq       ; Timer IRQ
FFFE             org   \$fffe
FFFE FE00          fdb   start
           
0000             end

まずリセット後にFD02をライトし、割込みマスクを許可します。'1'をライトすると許可となります。

図%%.1
図148.1 割込みイネーブルのタイミングチャート

次にタイマー割込みがかかるとスタックに全レジスタを退避します。PC, US, IY, IX, DP, B, A, CCの12バイトです。

図%%.2
図148.2 レジスタ退避のタイミングチャート

次に\$FFF8から2バイトをフェッチします。ところが、\$FFF8の示すアドレスにジャンプする前に再度全レジスタをスタックに退避しています。

図%%.3
図148.3 割込みベクタフェッチのタイミングチャート

割込みが入った場合、直ちに割込みマスクがかからなければ、無限に割込みが入るので、これはCPUのIRQマスクのバグと思われます。


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FM7 ROM吸出し器の設計

posted by sakurai on August 13, 2019

最近はPCB作成が安いので、手配線をすることなく、PCBを試作します。今回もFusionPCBに依頼しました。 基本的にGPIOにアドレスバスと制御信号の出力を行わせ、データバスをリードすることにより1バイトのデータを取得します。メインシステムはこれでOKですが、サブシステムは直接見えないため、サブCPUのプログラムをサブシステム側に送り込み、読み出すことにします。

図147.1にZ80カード端子表を示します。これは、FM7ユーザーズマニュアルから頂きました。

図%%.1
図147.1 Z80カード端子表

全てArduinoのソフトウェアによりROMを吸い出すため、回路はArduinoボードとコネクタを配線するだけです。トライステートバッファを入れたほうが動作は確実になるかもしれません。初期状態でArduinoが勝手にポートに出力すると、FM7内部バス競合が起きるためです。それを防ぐために、Arduinoの電源を後から入れています。

図%%.2
図147.2 論理回路図

図147.3に基板図を示します。上側の長方形にArduino Mega 2560 Proを搭載します。2.54mmピッチスルーホールに基板接続用コネクタで上下に接続することも考えましたが、厚みが大きくなるのと挿抜する必要は無いため、全ピンハンダ付けすることにします。

下側の長方形にはZ80カード用40Pコネクタを搭載します。本来はFCN-365P040/AUというコネクタを取り付けるのですが高価なので、汎用2.54mmピッチの40Pのコネクタで代用します。代用品の2.54mmピッチ40Pコネクタではコネクション不良となるため、やむなくFCN-365P040/AUをオーダーしました。

図%%.3
図147.3 レイアウト図

FM7 ROM吸出し器のガーバーデータです。

図%%.1
図147.1 FM7ROM吸出しベースボード表面

図%%.2
図147.2 FM7ROM吸出しベースボード裏面


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Arduino Megaスケッチの作成

posted by sakurai on August 12, 2019

USBによる通信の確認として、Blinkスケッチを実行してみます。

aruduinoのページからSoftware Downloadsを選び、IDEをダウンロードして解凍します。次にarduino.exeをクリックしてIDEを立ち上げます。

図%%.1
図146.1 解凍フォルダの内容

図146.2を参考に、以下のように設定します。

  • ツール⇒ボード⇒Arduino/Genuino Mega or Mega 2560
  • ツール⇒プロセッサ⇒ATmega2560 (Mega 2560)
  • ツール⇒シリアルポートでCOM ?(場合により変わる)

図%%.2
図146.2 ボード、プロセッサ、シリアルポートの設定

シリアルポートを確認する場合は、デバイスマネジャーを立ち上げて、ポート(COMとLPT)の下の階層にて、USB-SERIAL CH340 (COM ?)の番号を選択します。

  • ファイル⇒スケッチブック⇒Blink

スケッチブックからポートD13をON/OFFするBlinkというスケッチを選択します。オシロスコープで見やすいように、以下の赤字のように修正しました。

// the setup function runs once when you press reset or power the board
void setup() {
// initialize digital pin LED_BUILTIN as an output.
pinMode(LED_BUILTIN, OUTPUT);
}

// the loop function runs over and over again forever
void loop() {
digitalWrite(LED_BUILTIN, HIGH); // turn the LED on (HIGH is the voltage level)
delay(1); // wait for a millisecond
digitalWrite(LED_BUILTIN, LOW); // turn the LED off by making the voltage LOW
delay(1); // wait for a millisecond
}

これをコンパイルして、以下のステップでボードにプログラムを書き込んだところ、正しく実行できました。

  • スケッチ⇒検証・コンパイル
  • スケッチ⇒マイコンボードに書き込む

図%%.3
図146.3 D13の波形

ポート13の波形は、5.28Vp-p、496Hzの方形波となりました。Arduinoから5V出力ができるということで、レベル変換バッファは不要となります。IOLの計算が必要ですが、FM7バス直結可能と思われます。通常ならユニバーサル基板で試作するところですが、配線が多くて面倒なので、最初からボードを起こすことにします。

前稿のシーケンスの通りにI/Oポートを設定します。


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