Posts Tagged with "ISO 26262"

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PMHFの誤解 (5)

posted by sakurai on October 5, 2022 #524

別の論文 "Functional Safety BMS Design Methodology for Automotive Lithium-Based Batteries"において、PMHF式が記載されています。この論文は他と異なりDPFが考慮されています。現在までに弊社の論文を除き、PMHF式でDPF項まで考慮されているものはほとんど発見されていません。

この論文の当該部分を図524.1に示します。

図%%.1
図524.1 論文のPMHF式

式の前後の文には式の出典等は書かれておらず、いきなり(3)が現れます。問題は$\lambda_\text{MP_DP}$と$\lambda_\text{MP_L}$が何を意味するかです。論文には故障分類フローが書かれており、それにより正しく$\lambda_\text{MP_DP}$と$\lambda_\text{MP_L}$を分類していました。

弊社提案式は過去記事でまとめましたが、非冗長系に関して $$ M_\text{PMHF,NRD}={(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+2K_{\text{IF,RF}}\alpha}\\ =(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+K_{\text{IF,RF}}\lambda_{\mathrm{IF}}\lambda_{\mathrm{SM}}[(1-K_{\mathrm{SM,MPF}})T_\text{lifetime}+K_{\mathrm{SM,MPF}}\tau] \tag{524.1} $$ ここで、$T_\text{lifetime}$に関する項と$\tau$に関する項があり、それぞれレイテントフォールトのリスク、ディテクテッドフォールトのリスクです。後者は定期修理期間$\tau$以内のリスクしかないのでその項を無視すれば、 $$ (524.1)\approx(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+K_\text{IF,RF}\lambda_\text{IF}\lambda_\text{SM}(1-K_\text{SM,MPF})T_\text{lifetime}\\ =\lambda_\text{SPF/RF}+\lambda_\text{IF,DPF}\lambda_\text{SM,DPF,lat}T_\text{lifetime} \tag{524.2} $$ となります。論文の故障率が、 $$ \lambda_\text{MPF_DP}=\lambda_\text{IF,DPF,det}+\lambda_\text{SM,DPF,det}=\sum\lambda_\text{DPF,det}\\ \lambda_\text{MPF_L}=\lambda_\text{IF,DPF,lat}+\lambda_\text{SM,DPF,lat}=\sum\lambda_\text{DPF,lat} $$ なので、若干不正確ではありますが、まあまあ良いPMHF式だと思われます。DPFの評価は本来、レイテントとなるSMのフォールトにIFのフォールトが起きる2重故障なので、IFとSMは対応する必要があります。この分析にはFTAを用いてMCSを導出することで最小の組み合わせを得ることができます。

しかしながら、本論文ではFMEDAを用いて計算すると書かれているため、積をとってから$\sum$を計算するのではなく$\sum$の後積をとっていますが、DPF項は比較的小さいためこれでも問題ないと考えます。

安全目標や安全要求の分析、FMEDAによるSPFM/LFM/PMHFの導出等、誤りなく記述されいて参考になる論文だと思いますが、唯一の欠点は出版社がMDPIだというところです。


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PMHFの誤解 (4)

posted by sakurai on October 4, 2022 #523

またPMHF式の誤り論文$\dagger$(記事はここ)の誤りが他の論文に波及しているのを発見しました。 "A Novel Method to Speed-Up the Evaluation of Cyber-Physical Systems (ISO 26262)"という論文です。

この論文の当該部分を図523.1に示します。

図%%.1
図523.1 論文のPMHF式

和訳を付けると、

ランダムハードウェア故障のための確率的メトリック(PMHF): PMHFは、一点故障、残留故障、二点故障による安全目標違反の残留リスクを評価する。 違反の最大確率の定量的な目標値を定義する。 以下の式は、単一点故障、残留故障、二点故障を引き起こす各ハードウェア部品の故障モードに対する故障率を推定する(ISO 61508)。

まずISO 61508という規格は有りません。IEC 61508のtypoだとして、その中にPMHFは定義されていません。おそらくPMHF式の誤り論文$\dagger$において、

ISO 26262にはPMHF式が出ていないため(実際はPart 10に書かれている)、IEC 61508を参照する

と書かれていたので、その誤りが伝播したものと思われます。裏を取ることをしないのでしょうか。


$\dagger$Y. Chang, L. Huang, H. Liu, C. Yang and C. Chiu, "Assessing automotive functional safety microprocessor with ISO 26262 hardware requirements," Technical Papers of 2014 International Symposium on VLSI Design, Automation and Test, Hsinchu, 2014, pp. 1-4, doi: 10.1109/VLSI-DAT.2014.6834876.


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PMHFの誤解 (3)

posted by sakurai on October 3, 2022 #522

Business Cubeのプレゼン資料においてPMHFの誤りを発見しました。ASIL-Dでは0.01[FIT]、ASIL-Cでは0.1[FIT]とありますが、いずれも誤りです。1st editionの時点からそれぞれ10[FIT]、100[FIT]でした。2nd editionでは緩和されましたが、10FITの目標値は変わっていません。

図%%.1
図522.1 BCのプレゼン資料(表紙)

その次のページにはこれと矛盾した正しい数値が書かれています。ASIL-Dではこの10[FIT]が正しい目標値です。

図%%.2
図522.2 BCのプレゼン資料(PMHF計算)

このページ(図522.2)は正しいです。、PMHFの目標値は2nd editionではサブシステム毎になり、アイテムとしてはおよそ10倍まで緩和されたものの、サブシステムとしては10[FIT]です。


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PMHFの誤解 (2)

posted by sakurai on September 30, 2022 #521

TIのプレゼン資料においてPMHFの誤解の続きです。

本資料では他の例でも全て計算が誤っていました。一貫してPMHF=RF+MPF-Lとしています。

図%%.1
図521.1 本資料の別の計算式

図521.1左の計算は $$ \lambda_\text{RF}+\lambda_\text{MPF,lat}=11+10=21 [FIT] $$ 図521.1右の計算は $$ \lambda_\text{RF}+\lambda_\text{MPF,lat}=1.5+20=21.5 [FIT] $$ のようにそのまま加算を行っていますが、これは誤りです。

これは前述のようにPMHF式の誤り論文$\dagger$(図326.1)から来たものと推測します。このように一か所の"欠陥"が複数に伝播し"カスケード故障"を起こしているところを見ると、システマティックフォールトに対して"安全機構"が働いていないようです。言うまでも無く"安全機構"はこの場合、自分の頭で考えることであり、論文を鵜呑みにすることではありません。

図326.1
図326.1 ある論文中のPMHF式

これが誤りである理由を定性的に説明します。

  1. 故障率に車両寿命をかけると、車両寿命間に故障する故障確率になります。
  2. 故障確率から考えると、SPF及びRFは一点の部品欠陥で車両の故障につながるため、この項はOKです。
  3. ところが、MPF-Lはレイテントフォールトなので、一点のフォールトが起きても直ちに車両の故障とはなりません。つまりMPF-Lを過大に評価していることになります。
  4. 本来はレイテントフォールトは別のフォールトとの組み合わせにより車両故障、つまり安全目標違反となるため、確率としてはもう一つ別の故障率が必要となります。
  5. 本来はこの項は桁違いに小さくなるはずです。

過去記事でも同じことを指摘しています。

LFは単一ではVSGを引き起こさないため、アイテムのVSG確率としては、他のフォールトとのDPFとして計算しなければなりません

以上から、単一点(シングルポイント)及び残余(レシデュアル)の故障率と、レイテントフォールトの故障率を単純に加えることは誤りです。


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PMHFの誤解

posted by sakurai on September 29, 2022 #520

TIのプレゼン資料においても同様のPMHFの誤解を発見しました。これも以前の記事で指摘したように、PMHF式の誤り論文$\dagger$が波及したのかもしれません。図520.1は表紙です。

図%%.1
図520.1 TIのプレゼン資料(表紙)

資料中のPMHF計算の誤りを図520.2に示します。

図%%.2
図520.2 TIのプレゼン資料(PMHF計算)

図520.2の部分を拡大します。

図%%.3
図520.3 TIのプレゼン資料(PMHF計算、当該部分の拡大)
図520.1では $$ \lambda_\text{RF}+\lambda_\text{MPF,lat}=11+55=66 [FIT] $$ のようにそのまま加えていますが、これは誤りです。

$\dagger$Y. Chang, L. Huang, H. Liu, C. Yang and C. Chiu, "Assessing automotive functional safety microprocessor with ISO 26262 hardware requirements," Technical Papers of 2014 International Symposium on VLSI Design, Automation and Test, Hsinchu, 2014, pp. 1-4, doi: 10.1109/VLSI-DAT.2014.6834876.


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posted by sakurai on September 28, 2022 #519

表519.1に弊社代表の投稿した論文の実績と予定を示します。

表519.1 PMHF論文の実績と予定表
No. 学会 論文タイトル 内容 採択/未
1 2017 ISPCE Generalized formula for the calculation of a probabilistic metric for random hardware failures in redundant subsystems PMHF式を初めて冗長系に拡張 採択
2 2020 RAMS Generic Equations for a Probabilistic Metric for Random Hardware Failures According to ISO 26262 PMHF式を初めて理論的に導出 採択
3 2021 RAMS A Framework for Performing Quantitative Fault Tree Analyses for Subsystems with Periodic Repairs 理論的に導出したPMHFのFTA構成法 採択
4 2022 RAMS Formulas of the Probabilistic Metric for Random Hardware Failures to Resolve a Dilemma in ISO 26262 LFMと整合するPMHF式の導出 採択
5 2023 RAMS Stochastic Constituents for the Probabilistic Metric for Hardware Failures 確率構成要素を用いたIFRモデルの証明 レビュー修正中採択
6 2024 RAMS Inaccuracies in the probabilistic failure metric (PMHF) formula of ISO 26262 2nd editionの誤りと正確なPMHF式
7 2025 RAMS 未定 Q(t)の導出
8 2026 RAMS 未定 EOTTIの導出


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posted by sakurai on September 27, 2022 #518

本日(2022/9/27)レビュー結果を受領しました。

表518.1はRAMS 2023正式採択までのマイルストーンであり、今後適宜更新します。

表518.1 RAMS 2023へのマイルストーン
期限 マイルストーン 状態
2022/8/1 論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版) 投稿済
2022/9/12022/9/27 第1回論文、プレゼン資料査読コメント受領 受領済
2022/10/9 改訂版論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2022/?/? 最終査読コメント受領
2022/10/10 学会出席登録締め切り 登録済
2022/10/10 最終論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属有り版)

今年のRAMSはレビューが遅れ、当初9/1までにレビュー結果を受領する予定が、途中で確認したところ9/Mとのことでした。実際にはさらに遅れ、本日9/27に受領しました。ところが改訂版の締め切りは10/9と延期していないようです。

ただし、レビュー結果のコメントは2件とも非常に評価が高く、それは良かった点です。レビュー#1はコメントが無いようです。

Review # 2
Comments for the AUTHOR:
Paper is well written and acceptable.
(以下省略)

Review # 3
Comments for the AUTHOR:
The paper is very well-written, synthetic and interesting. It provides new developments concerning the probabilistic metric for random hardware failures formula present in the first two editions of the standard ISO 26262 on functional safety of electrical and/or electronic systems within road vehicles.
(以下省略)


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RAMS 2023 (2)

posted by sakurai on August 3, 2022 #494

記事#482の続きです。

RAMS 2023のプログラムが発表されました。弊社の投稿した論文の枠は、E01(Reliability Modeling 1, グリーンで表示), 2023/1/23の10:15からとのことです。

図%%.1
図494.1 RAMS 2023プログラムマトリクス

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RAMS 2023採択へのマイルストーン

posted by sakurai on July 30, 2022 #493

表493.1はRAMS 2023正式採択までのマイルストーンであり、今後適宜更新します。

表493.1 RAMS 2023へのマイルストーン
期限 マイルストーン 状態
2022/8/1 論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版) 投稿済
2022/9/1 第1回論文、プレゼン資料査読コメント受領
2022/?/? 改訂版論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2022/?/? 最終査読コメント受領
2022/10/10 学会出席登録締め切り 登録済
2022/10/10 最終論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属有り版)

プレゼン資料投稿済みとなっていますが、実際には投稿システムの不具合により、論文のみの投稿となっています。⇒投稿システムが改修されたため、プレゼン資料もあわせて投稿しました(8/3)。

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従来手法のPMHF式のまとめ

posted by sakurai on July 8, 2022 #492

PMHFの導出の前提には2通りあります。具体的には、1st SMによって検出され、VSG抑止されたフォールト(MPF detected fault)に関して、

  • MPF detected faultをlatent faultとする
  • MPF detected faultを直ちに修理する

の2通りの立場があります。規格にはMPF detected faultの処置について明確に書かれていないので、従来はLFとするとしていました。この前提に基づき2020 RAMS論文を投稿しています。

ところが、これだとLFMの定義と矛盾するので、その矛盾の解消のため、2番目の立場を採用した2022 RAMS論文(IEEE未収録)を投稿しました。

後者のまとめの記事は記事#374に書きましたが、前者をまとめていませんでしたので、以下に表を用いてまとめます。元になる表と導出法は、それぞれ表375.1及び表368.2記事#376です。

表492.1 従来のIFRモデルのPMHF式
(a)SPF (b)SPF (c)DPF (d)DPF
LAT2分離 $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}-(1-K_\text{IF,RF})\alpha$(376.1) $(1-K_\text{IF,RF})\alpha$
(376.2)
$K_{\text{IF,RF}}\color{red}{K_\text{IF,det}}\alpha\\\ +K_\text{IF,RF}\color{red}{(1-K_\text{IF,det})}\beta$(376.3) $K_{\text{IF,RF}}\color{red}{K_\text{IF,det}}\alpha\\\ +K_\text{IF,RF}\color{red}{(1-K_\text{IF,det})}\beta$(376.4)
SPF/DPF統合 $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}$ $2K_{\text{IF,RF}}\color{red}{K_\text{IF,det}}\alpha+2K_\text{IF,RF}\color{red}{(1-K_\text{IF,det})}\beta$
規格式1$\dagger\text{SM1}⇒\text{IF}$ $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+K_{\text{IF,RF}}\color{red}{K_\text{IF,det}}\alpha+K_{\mathrm{IF,RF}}\color{red}{(1-K_\text{IF,det})}\beta$
規格式3$\dagger$ $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+2K_{\text{IF,RF}}\color{red}{K_\text{IF,det}}\alpha+2K_{\mathrm{IF,RF}}\color{red}{(1-K_\text{IF,det})}\beta$

$$ \text{ただし、} \begin{cases} \alpha:=\frac{1}{2}\lambda_{\mathrm{IF}}\lambda_{\mathrm{SM}}[(1-K_{\mathrm{SM,MPF}})T_\text{lifetime}+K_{\mathrm{SM,MPF}}\tau]\\ \beta:=\frac{1}{2}\lambda_\text{IF}\lambda_\text{SM}\left[(1-K_\text{MPF})T_\text{lifetime}+K_\text{MPF}\tau\right]\\ K_\text{MPF}:=K_\text{IF,MPF}+K_\text{SM,MPF}-K_\text{IF,MPF}K_\text{SM,MPF} \end{cases}\\ \begin{cases} \begin{eqnarray} 非冗長系の時は\color{red}{K_\text{IF,det}}&=&1\\ 冗長系の時は\color{red}{K_\text{IF,det}}&=&0, K_\text{IF,RF}=1\\ \end{eqnarray} \end{cases} $$

表492.1に対して、非冗長系、冗長系のKパラメータを上記に示すとおり代入した表を表492.2及び表492.3に示します。

非冗長系

表492.2 非冗長系のPMHF式($\color{red}{K_\text{IF,det}}=1)$
(a)SPF (b)SPF (c)DPF (d)DPF
LAT2分離 $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}-(1-K_\text{IF,RF})\alpha$ $(1-K_\text{IF,RF})\alpha$ $K_{\text{IF,RF}}\alpha$ $K_{\text{IF,RF}}\alpha$
SPF/DPF統合 $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}$ $2K_{\text{IF,RF}}\alpha$
規格式1$\dagger\text{SM1}⇒\text{IF}$ $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+K_{\text{IF,RF}}\alpha$
規格式3$\dagger$ $(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+2K_{\text{IF,RF}}\alpha$

$$ M_\text{PMHF,NRD}=\bbox[#ccffff,2pt]{(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+2K_{\text{IF,RF}}\alpha}\\ =(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+K_{\text{IF,RF}}\lambda_{\mathrm{IF}}\lambda_{\mathrm{SM}}[(1-K_{\mathrm{SM,MPF}})T_\text{lifetime}+K_{\mathrm{SM,MPF}}\tau] \tag{492.1}$$

(492.1)に関しては後者の記事、#374との違いは係数2の違いとなります。

冗長系

表492.3 冗長系のPMHF式 ($\color{red}{K_\text{IF,det}}=0, K_\text{IF,RF}=1$)
(a)SPF (b)SPF (c)DPF (d)DPF
LAT2分離 $0$ $0$ $\beta$ $\beta$
SPF/DPF統合 $0$ $2\beta$
規格式1$\dagger$ $\beta$
規格式3$\dagger$ $2\beta$

$$M_\text{PMHF,RD}=\bbox[#ccffff,2pt]{2\beta}=\lambda_\text{IF}\lambda_\text{SM}\left[(1-K_\text{MPF})T_\text{lifetime}+K_\text{MPF}\tau\right]\tag{492.2}$$

(492.2)に関しては後者の記事、#374との違いはありません。その理由は、冗長系においてはMPF detected faultが存在しないためです。


$\dagger$規格式1: 規格第1版 Part 10-8.3.3の第1式の条件。ブログの図367.1)において、IFが後にフォールトする場合=(a)SPF、(b)SPF及び(c)DPF。(d)DPFはSMが後にフォールトする場合なので対象外
$\dagger$規格式3: 規格第1版 Part 10-8.3.3の第3式の条件。ブログの図367.1)において、IF, SMのフォールトの順を問わない場合=(a)SPF、(b)SPF、(c)DPF及び(d)DPF。

RAMS 2022においてMPF detectedの再考に基づくPMHF式の論文発表が終了したため、秘匿部分を開示します。


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