Posts Tagged with "space invaders"

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posted by sakurai on January 11, 2024 #731

CmodA7toPMODボード

基本的には過去記事に対してボードをCmodA7ボードに変更したものです。 DigilentからCmodA7ボードを購入しました。このボードは(弊社開発の)PMOD変換ボードは必要となりますが、総額では安くSpace Invadersを動かすことができます。

図%%.1
図731.1 Cmod A7ボード

周辺インタフェースボード等

Space Invadersを動作させるには、CmodA7ボードの他に必要なものは以下のとおりです。

CmodA7-35ボードへの移植

Arty-35とFPGAアーキテクチャが同じであり、何も変更せずにそのままで動作しました。


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PL UARTの接続とPCでの表示

posted by sakurai on May 17, 2023 #605

PL部UARTのPCへの出力

以前Space Invadersのゲーム実行中のVRAM画面の吸出しを実施しました。過去記事ではこれ等が相当します。これは、メモリダンプモジュールをBSVにより設計し、UARTの送信機能を用いてUART/USB変換ボードを経由してPCとUSBで接続し、PC上のPuttyでメモリダンプ情報を取得するというものです。

ところが、再度実行しようとしたところ、どうしてもUARTの出力の取得ができませんでした。前回は比較的簡単にできてしまったので、記事にはpin設定であるxdcの詳細は書いていませんでした。単にUART_TXに接続するとのみと書いており、端子番号は今は定かではありません。

こうなると基本から調べなければならないので、まずUltra96V2の回路図を見ると、なんとPS部からの接続となっているようです。

図%%.1
図605.1 Ultra96 UART部分回路図

UART/USB変換ボードのJ1の2 pinにUART_TXが接続されていますが、これはPS_MIO0のUART1_TXであり、PLからはPIN配置でエラーになるため、PS部であるBank 500のU4端子に接続することはできません。図605.2にUltra96-V2ハードウェアユーザーズガイドの抜粋を示しますが、やはりBank 500(PS部)のU4端子となっています。

図%%.2
図605.2 Ultra96 UART部分端子表

従って、最後の手段としてボード上に配線をハンダ付けし無理やりJ1に出力することを考えます。

まず図605.3はPL部UART_TXの引き出しを示す回路図です。

図%%.3
図605.3 UART_TX部回路図

このUART_TXを次のxdcによりG6端子に割り当てます。これはPL部の出力(Bank 26)です。

set_property PACKAGE_PIN G6 [get_ports {UART_TX}]

最後にUART_TXを割り着けた端子G6とJ1の2 pinの間に配線をハンダ付けし、ショートしてやります。レベル的に本来はTrのD側ではなくS側に接続すべきですが、3.3Vにpull upされているため、これでもVOHは満足しているようです。

このようにすることで921,600bpsにより、VRAM内容の送信がうまく動作しました。が、以前設定だけでできた理由は不明のままです。

PCへの出力結果の確認

以下に、得られたlogファイルを画像に変換するフィルタを再掲します。

log2ppm.c

#include <stdio.h>
void main() {
      char line[4096];
      char ch;
      printf("P3\n256 256\n255\n");
      for(int y = 0; y <= 255; y++) {
            fgets(line, sizeof(line), stdin);
            for(int x = 0; x <= 255; x++) {
                  ch = line[x] - 0x30;
                  if ((ch & 0x4) != 0) printf("255 ");    // R
                  else printf("0 ");
                  if ((ch & 0x2) != 0) printf("255 ");    // G
                  else printf("0 ");
                  if ((ch & 0x1) != 0) printf("255 ");    // B
                  else printf("0 ");
            }
            printf("\n");
      }
}

以下のコマンドによりフィルタを作成します。

$ gcc -O log2ppm.c -o log2ppm

これを下記のようにフィルターとして実行し、ログデータを画像ファイルに変換します。

$ ./log2ppm <putty.log >putty.ppm

生成されたppm図形を図605.4に示します。

図%%.3
図605.4 メモリダンプ図形

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posted by sakurai on December 2, 2022 #561

画面の縦横の入れ替えの変更

過去記事において、本来VRAMの読み出しアドレスのxとyを入れ替えるつもりが、たまたまwrite側のアドレスマルチプレクサが目につき、それを流用しました。が、動作的な欠点が目立ちました。具体的には、画面書き換えの途中で切り替えると、縦図形と横図形が混在したり、初期画面を動的に準備する負担が大きくなっていました。

これを本来のread側アドレスマルチプレクサに変更します。ただし、write側マルチプレクサに追加してread側マルチプレクサの増設が必要になります。

write側アドレスマルチプレクサは名前をWriteMuxに変更しましたが、元の単なるセレクタに戻しました。新たにReadMuxモジュールを設置し、読み出し側アドレスのxとyを入れ替えます。実際にはyはx(a[7:0])をそのまま用い、xはy(a[15:8])を256から引いたものを用います。

$$ \begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x&\Leftarrow&256-y \\ y&\Leftarrow&x \end{array} \right. \end{eqnarray} $$

図561.1に改造後のブロック図を示します。

図%%.1
図561.1 VRAMモジュール

以下にBSVソースを示します。処理はwrite側で実施した入れ替えとほとんど同様です。

ReadMux.bsv:

// アドレス型の定義
typedef Bit#(16) Addr_t;

// マルチプレクサのインタフェース定義
interface ReadMux_ifc;
   (* prefix="" *)
   // 出力アドレスを生成するメソッド
   method Addr_t outp(Bool sel, Addr_t a);
endinterface

// マルチプレクサの実装
(* synthesize, always_ready = "outp", no_default_clock, no_default_reset *)
module mkReadMux(ReadMux_ifc);

   // 出力アドレスを生成するメソッド
   method Addr_t outp(Bool sel, Addr_t a);
      // xa: aの下位8ビット
      Bit#(8) xa = a[7:0];
      // yax: aの上位8ビットから算出
      Int#(10) yax = 256 - signExtend(unpack(a[15:8]));
      // ya: yaxを8ビットにトリミング
      Bit#(8) ya = truncate(pack(yax));

      // selがTrueなら加工したアドレスを返す
      if (sel) return {xa, ya};
      // selがFalseなら元のアドレスをそのまま返す
      else return a; 
   endmethod

endmodule

この変更により、ボード上のdip swを切り替えることで、リアルタイムに画面の縦横変換ができるようになりました。


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posted by sakurai on September 27, 2022 #517

完成したゲームのオープニングからのゲーム開始画面です。動画変換フレームレートの関係で、ゼロの点滅がハッキリと再生されませんが、実際にはきれいに点滅しています。

図%%.1
図517.1 オープニングアニメーションシーケンス

実行のシーケンス

  • 得点表(Score Advance Table)アニメーション表示
  • Fボタンを押す
  • "PUSH ONLY 1PLAYER BUTTON"を表示、CREDIT=01
  • Sボタンを押す
  • "PLAY PLAYER<1>"を表示、CREDIT=00、SCORE<1>をゼロにし、規定回数点滅
  • ゲームスタート

図513.5
図513.5 ボタン配置図

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posted by sakurai on September 26, 2022 #516

Y字リプレースアニメーションのソース

Y字リプレースアニメーションのソースを示します。Y字リプレースアニメーションもFボタンにより中断するため、各所でFボタンを見ています。

function Stmt replaceY;
   return (seq
      // from right to left
      for (i <= 228; i >= 142; i <= i - 2) seq
         copyArea((pack(i)[1] == 1'b1) ? 68 : 84 , 32, i, 67, 10, 8);
         wait_timer(`TICK_WAIT3);
         if (fbutton) break;
      endseq // for
      if (fbutton) break;
      // from left to right
      for (i <= 136; i <= 226; i <= i + 2) seq
         copyArea((pack(i)[1] == 1'b1) ? 75 : 91 , 107, i, 67, 16, 8);
         wait_timer(`TICK_WAIT3);
         if (fbutton) break;
      endseq // for
      eraseArea(226, 67, 16, 8);
      wait_timer(`TICK_WAIT32);
      if (fbutton) break;
      // from right to left
      for (i <= 226; i >= 136; i <= i - 2) seq
         copyArea((pack(i)[1] == 1'b1) ? 77 : 93 , 117, i, 67, 16, 8);
         wait_timer(`TICK_WAIT3);
         if (fbutton) break;
      endseq // for
      wait_timer(`TICK_WAIT32);
      if (fbutton) break;
      eraseArea(141, 67, 9, 8);
      wait_timer(`TICK_WAIT32);
      if (fbutton) break;
   endseq);
endfunction

これだけでなく、タイマールーチンの中でもFボタンによる中断を見ていますが、ちょっとやり過ぎのようです。実際には多少間引いても体感に影響しないと思います。


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posted by sakurai on September 23, 2022 #515

オープニングアニメーションのソース

オープニングアニメーションのソースを示します。オープニングアニメーションはFボタン(コイン投入の模擬)により中断するため、各所でFボタンを見ています。

function Stmt openingAnimation;
   return (seq
      // Opening Animation
      foa <= True;
      eraseArea( 0, 41, 255, 199); // erase screen
      eraseArea(25,242, 5, 7); // erase zanki
      stringS1; // PLAY ...
      if (fbutton) break;
      wait_timer(`TICK_WAIT64);
      if (fbutton) break;
      stringS2; // *SCORE ...
      if (fbutton) break;
      wait_timer(`TICK_WAIT32);
      if (fbutton) break;
      stringS3; // =? MYSTERY ...
      if (fbutton) break;
      wait_timer(`TICK_WAIT64);
       if (fbutton) break;
      replaceY; // ^ -> Y
      if (fbutton) break;
      wait_timer(`TICK_WAIT64);
      if (fbutton) break;
      foa <= False;
   endseq);
endfunction

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posted by sakurai on September 22, 2022 #514

オープニングアニメーションの追加

テスト用のソースを示します。コンパイル時間短縮のため、ゲーム部分をカットしています。

// メインフロー
Stmt main = seq
   while (True) seq
      while (!fbutton) seq
         openingAnimation; // Fボタンによりブレーク
      endseq // while
      openingDisplay;      // 表示のみ、ボタンを待たない
      await(sbutton);        // Sボタンによりブレーク
      openingDisplay2;    // タイマーによりブレーク
      // game start
   endseq // while
endseq;

// CREDIT 01, "PUSH ONLY 1PLAYER BUTTON"
function Stmt openingDisplay;
   return (seq
      eraseArea( 0, 41, 255, 199); // erase screen
      stringS5; // PUSH ONLY ...
      copyArea(10, 162, 217, 241, 5, 7); // CREDIT 00->01
   endseq);
endfunction

// CREDIT 00, "PLAY PLAYER<1>, 00000"
function Stmt openingDisplay2;
   return (seq
      eraseArea( 0, 41, 255, 199); // erase screen
      stringS6; // PLAY PLAYER<1>
      copyArea(2, 162, 217, 241, 5, 7); // CREDIT 01->00
      for (i <= 1; i < 15; i <= i + 1) seq
         // erase zero
         eraseArea(40, 25, 37, 7);
         wait_timer(`TICK_WAIT4); // wait 66.66msec
         stringS7; // 00000
         wait_timer(`TICK_WAIT4); // wait 66.66msec
      endseq // for
   endseq);
endfunction

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posted by sakurai on September 21, 2022 #513

オープニングアニメーションの追加

この動画の最初の部分を参考にして、オープニングアニメーションを作成します。

  1. インベーダの種類や点数の紹介、と同時に逆さYを引っ張って行き正立Yに入れ替えます。アニメーションがメインなので、これをopeningAnimationシーケンスと呼び、同名の関数により実行します。Fボタンによりコイン投入を模擬します。
    図%%.1
    図513.1 openingAnimation画面
  2. コインを投入すると、"PUSH ONLY 1PLAYER BUTTON"と表示され、CREDITが+1されます。アニメーションは無いため、これをopeningDisplayシーケンスと呼び、同名の関数により実行します。Sボタンを待ちます。
    図%%.2
    図513.2 openingDisplay画面
  3. Sボタンを押すと、"PLAY PLAYER<1>"と表示され、CREDITが-1されます。同時に得点が"00000"となり、点滅します。これをopeningDisplay2シーケンスと呼び、同名の関数により実行します。
    図%%.3
    図513.3 openingDisplay画面1
    図%%.4
    図513.4 openingDisplay画面2
  4. ゼロ点滅を規定回数実行すると自動的にゲームを開始します。

図513.5にSボタンとFボタンの配置を示します。

図%%.5

図513.5 ボタン配置図

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posted by sakurai on September 16, 2022 #510

Graphic Controlerの再設計

完成したIP diagramを510.1に示します。3個のサブモジュールをまとめたので、graphic階層はなくなりました。

図%%.1
図510.1 BSVによるグラフィックコントローラ

BSVソース

GraphicFSM.bsv:

// グラフィックディスプレイコントローラー、BSVによる実装
import StmtFSM::*;
// 各種タイミングパラメータの定義
`define HD  800  // 水平解像度
`define HFP 16   // 水平フロントポーチ
`define HSP 80   // 水平同期期間
`define HBP 160  // 水平バックポーチ
`define HO  `HFP + `HSP + `HBP  // 水平オフセット
`define HL  `HD + `HO  // 一行当たりのピクセル数

`define VD  600  // 垂直解像度
`define VFP 1    // 垂直フロントポーチ
`define VSP 3    // 垂直同期期間
`define VBP 21   // 垂直バックポーチ
`define VO  `VFP + `VSP + `VBP  // 垂直オフセット
`define VL  `VD + `VO  // 一画面当たりの行数

// その他の定義
`define EHD 512  // 有効水平解像度
`define EVD 512  // 有効垂直解像度

// ログ幅の定義
`define HW  11  // log2(1056) = 10.04439
`define VW  10  // log2(628) = 9.294621

// アドレス型の定義
typedef Bit#(16) Addr_t;

// インターフェースの定義
interface GraphicFSM_ifc;
   method Bool xhs();      // 水平同期信号出力
   method Bool xvs();      // 垂直同期信号出力
   method Addr_t address();  // VRAMアドレス出力
   (* prefix="" *)
   method Action idata(Bit#(4) indata); // VRAMデータ入力
   (* prefix="" *)
   method Action expl(Bool exp);  // 爆発入力
   method Bit#(1) rd();  // 赤出力
   method Bit#(1) gd(); // 緑出力
   method Bit#(1) bd();  // 青出力
endinterface

// モジュールの定義
(* synthesize,always_ready,always_enabled *)
module mkGraphicFSM(GraphicFSM_ifc);

   Reg#(UInt#(`HW)) x <- mkRegU;     // 水平方向のカウンタ
   Reg#(UInt#(`VW)) y <- mkRegU;     // 垂直方向のカウンタ
   Reg#(Bool) in_xhs <- mkReg(False),   // 水平同期信号フラグ
             in_xvs <- mkReg(False),  // 垂直同期信号フラグ
              in_hdt <- mkReg(False),
              in_vdt <- mkReg(False);
   UInt#(`HW) ehoff = (`HD-`EHD)/2;
   UInt#(`VW) evoff = (`VD-`EVD)/2;
   Reg#(Bit#(4)) in_data <-mkRegU;  // VRAMデータ
   Reg#(Bool) in_exp <- mkReg(False); // 爆発フラグ

// メインループの定義
   Stmt main = seq
      while(True) seq
//       for (y <= 0; y < `VL; y <= y+1) seq
         y <= 0;
         while (y < `VL) seq
//          for (x <= 0; x < `HL; x <= x+1) action  --- for consumes two cycles, then we like to use while
            x <= 0;
            while (x < `HL) action
               if (((`HD+`HFP)<=x)&&(x<(`HD+`HFP+`HSP))) in_xhs <= False;
               else in_xhs <= True;
               if ((ehoff<=x)&&(x while
            y <= y + 1;
         endseq // for -> while
         $display("%3d %3d", y, x);
      endseq // while(True)
   endseq; // Stmt       // xから水平オフセット(ehoff)を減算してパックし、右に1ビットシフトする。
   Bit#(`HW)xx = pack(x-ehoff)>>1;
   
   // yから垂直オフセット(evoff)を減算してパックし、右に1ビットシフトする。
   Bit#(`VW)yy = pack(y-evoff)>>1;
    // xxとyyを8ビットに切り詰める。
   Bit#(8)xxx = truncate(xx);
   Bit#(8)yyy = truncate(yy);
   // xxxとyyyを合成して16ビットのアドレスを作成。
   Bit#(16) in_addr = {yyy, xxx};
   // 水平データタイミング(in_hdt)と垂直データタイミング(in_vdt)をANDで合成。
   Bool in_dt = in_hdt && in_vdt;
   // 爆発フラグ(in_exp)に基づいて赤色成分のデータを処理。
   Bit#(1) in_rd = !in_exp ? in_data[2] & pack(in_dt) : (in_data[2] | in_data[1] | in_data[0]) & pack(in_dt);
   // 爆発フラグ(in_exp)に基づいて緑色成分のデータを処理。
   Bit#(1) in_gd = !in_exp ? in_data[1] & pack(in_dt) : 1'b0;
   // 爆発フラグ(in_exp)に基づいて青色成分のデータを処理。
   Bit#(1) in_bd = !in_exp ? in_data[0] & pack(in_dt) : 1'b0;
   
   // ステートマシン生成
   mkAutoFSM(main);

   // メソッド定義
   method Bool xhs();
      return in_xhs;
   endmethod
   method Bool xvs();
      return in_xvs;
   endmethod
   method Addr_t address();
      return in_addr;
   endmethod
   method Action idata(Bit#(4) indata);
      in_data <= indata;
   endmethod
   method Action expl(Bool exp);
      in_exp <= exp;
   endmethod
   method Bit#(1) rd();
      return in_rd;
   endmethod
   method Bit#(1) gd();
      return in_gd;
   endmethod
   method Bit#(1) bd();
      return in_bd;
   endmethod

endmodule: mkGraphicFSM
  • actionからendactionまでは1サイクル実行です。
  • verilogと同様、"<="はノンブロッキング代入でDFFが、"="はブロッキング代入で組み合わせ回路がそれぞれ生成されます。

当初、水平のオフセットを表す定数EHOFFは、上記のような

UInt#(`HW) ehoff = (`HD-`EHD)/2;

という変数ではなく、define文により

`define EHOFF      (`HD-`EHD)/2

のように定義していたのですが、defineの中でカッコや乗除算は使用できないようなので、変数としました。

ところが、生成されたVerilogを確認したところ、bscの最適化により定数となっており、レジスタは存在しませんでした。結論として、マクロで定数定義してもレジスタ宣言しても、オーバヘッドは変わりません。


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posted by sakurai on September 15, 2022 #509

Graphic Controlerの再設計

引き続き、従来設計ではVerilogで設計していたものを勉強の目的からBSVに置き換えます。Graphic ControllerはVRAMへアドレスを出力し、VRAMデータを読み出し、また水平同期、垂直同期、表示期間等のタイミング信号を作成するモジュールです。

ついでにSVGAのタイミング変更をします。SVGAタイミング(魚拓)によれば、SVGA Signal 800 x 600 @ 75 Hz timingは以下のとおり。

Screen refresh rate 75 Hz
Vertical refresh 46.875 kHz
Pixel freq. 49.5 MHz

ここで、Screen refresh rateは垂直同期信号周波数で、フレームのライン数(625)から自動的に決まります。Vertical refreshは水平同期信号周波数で、ラインのピクセル数(1056)から自動的に決まります。従ってここで重要なのはPixel freq.のピクセルクロック周波数のみです。

- Horizontal timing (line)

Scanline part Pixels Time [µs]
Visible area 800 16.161616161616
Front porch 16 0.32323232323232
Sync pulse 80 1.6161616161616
Back porch 160 3.2323232323232
Whole line 1056 21.333333333333

ラインの総ピクセル数は他を合計すれば自動的に決まります。

- Vertical timing (frame)

Frame part Lines Time [ms]
Visible area 600 12.8
Front porch 1 0.021333333333333
Sync pulse 3 0.064
Back porch 21 0.448
Whole frame 625 13.333333333333

フレームの総ライン数は他を合計すれば自動的に決まります。

Verilogによる設計(過去記事)では、水平カウンタ、垂直カウンタを別々に設け、水平のタイミングデコーダと垂直のタイミングデコーダにより同期信号等を作成していました。また、自機が破壊された場合に全画面を赤色表示にするモジュールを図414.2のように、後段に接続していました。また、VRAMデータ4bitのうちRGBを表す3bitを取り出すために、xisliceモジュールを用いていました。

図414.2
図414.2 従来のグラフィックコントローラ階層図

今回BSVで再設計するにあたり、3個に分かれていたモジュール構成を1個にまとめます。

アルゴリズム説明

Graphics.bsvの中心部分:

     y <= 0;
     while (y < `VL) seq
//       for (y <= 0; y < `VL; y <= y+1) seq
        x <= 0;
//          for (x <= 0; x < `HL; x <= x+1) action  --- "for statement" consumes two cycles, so we like to use "while"
        while (x < `HL) action
           if (((`HD+`HFP) while
        y <= y + 1;
     endseq // for -> while

このように、y方向とx方向の2次元方向にドットクロックを数えます。コメントされている行のように、本来for文を2重で回したいのですが、資料事例で学ぶ BSVからの引用の図509.1に示すように、Stmt文内のfor文は2サイクルかかることに注意します。

図%%.1
図509.1 for文とwhile文

一方、while文は初期化に1サイクルかかるものの、インナーループでのチェックとアクションを1サイクルで実行できます。

for文のインナーループが2サイクルになるということは、2倍の周波数でFSMを駆動しなければならないことになります。現行では49.5MHzなので2倍では99MHzとなり、FPGAの上限に近くなってしまいます。

念のため99MHzで動作するfor文を用いたケースを合成し、正常動作を確認しましたが、タイミングクロージャや発熱等を考えると、回路はなるべく低速で回した方が望ましいです。

一方whileループであればインナーループが1サイクルで良いため、一旦for文で書いてから等価なwhile文に書き換えます


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