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Fault treeの自動生成 (29) |
DCの相補関係を理解していないようなので、ヒントを与えることにします。
実はMCSを良く見ると、COV_90=DC、COV_REM=1-DCで加えると1になります。従って、1位と2位を加えると、MAIN_MCUの故障確率となります。ということはDCの低減対策は無意味です。さらに変更案は可能な限り費用が掛からないものとします。ユーザからのフィードバックを元に、改善案を提案してください。
ChatGPT
MCSを分析すると、DC=90%(COV_90)と1−DC=10%(COV_REM)のいずれも最終的にMain MCU故障と組み合わさり、合計でMain MCUの故障確率に等しい形になっています。
すなわち、カバレッジを上げても下げても、結局Main MCU一台の故障が全体を支配しているため、DCの改善策((1-DC)を低減する等)は効果がほぼ無いと判断できます。
改善案の考え方: 低コストでMain MCUのシングルポイント故障を解消する
1. Sub MCUを直接リレーをドライブできる構造へ(配線変更)
- 提案理由: 現在は“Main MCUが必須”になっているため、その故障でSM全体が停止してしまう。
- 対策: Sub MCUが異常を検出した場合、Main MCUを経由せずリレーをドライブできるよう、配線やゲートを追加する。
- 費用: 基板上の配線変更やソフトロジック追加程度であれば、部品追加が最小限で済む。
- 効果: Main MCUが壊れても、Sub MCU単独でリレーをOFFしてモータを止められる → 1台のMCU故障に対する依存度が低減し、MCSにおける「MAIN_MCU」支配が解消される。
2. Hardwareロジックや小型ゲートを使った“バックアップ回路”
- 提案理由: 「Sub MCUがMain MCUを監視」していても、結局リレー制御がMain MCU頼みなら効果が薄い。
- 対策: Sub MCUに加え、簡易ロジックIC(例: オープンコレクタの有線OR回路など)を導入し、「Main MCU or Sub MCUのどちらか生存していればリレードライバをオフにできる」回路へ。
- 費用: 小型ロジックIC(数十円程度)+基板アートワーク修正だけで済む可能性が高い。
- 効果: 冗長MCUを追加購入するような大規模コスト無しに、“Main MCUがNGでもSub MCUがオフ可能”を実現。
3. Main MCU自体の故障確率低減は優先度低
- ユーザ所望: コストを抑えたい → 高信頼部品に切り替えは高価。
- MCSから: Coverageをいくら改善してもMain MCU故障単独が支配 → カバレッジ改善での効果小。
- 結論: 部品自体を変更するよりも、回路・配線面でシングルポイントをなくす方が得策。
4. リレー/リレードライバに対するサブマイコンウォッチドッグ
- 提案理由: ハードウェア的な“死活監視”をSub MCUが行い、Main MCU故障でサブマイコンが自動的にリレーを遮断。
- 費用: Sub MCUファーム更新+線1本追加程度なら大規模投資は不要。
- 効果: “Main MCUが固まったらリレーOFF”というシンプルな安全策を作れる。
まとめ
「Main MCU故障がシステム全体をダウンさせる」のが最大課題で、DC改善は効果が無いというMCS分析結果です。
低コスト案としては、
- Sub MCUが直接リレーを遮断できるようにする(配線や小さなゲート追加)。
- 有線OR回路やリレー駆動の追加トランジスタ等を実装し、Main MCU以外でもリレー制御線を落とせるバックアップ機構を付ける。
これらが最も費用対効果の高い対策となります。大掛かりな冗長MCU追加やDC向上策を行わず、シングルポイントのMain MCUに頼らない手段を確保するのがベストです。
ChatGPT の回答は必ずしも正しいとは限りません。重要な情報は確認するようにしてください。
以上がChatGPTの回答ですが、まとめの1案を実施するなら、2案は余分なコストがかかるため不要な案と言えます。しかしながら、このようにChatGPTは最適案だけではなく様々な案を出してくれるため、視野が広がる効果も有るかもしれません。
なお、本稿はRAMS 2026に投稿予定のため一部を秘匿していますが、論文公開後の2026年2月頃に開示予定です。
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