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Pongと強化学習 (18) |
状態$s$からアクション$a$へのマッピング(ポリシー)について聞いてみます。
ポリシーとは、強化学習におけるエージェントの行動選択戦略のことを指します。具体的には、ある状態(s)において、どの行動(a)を取るべきかを定めたルールや方針のことです。Pongゲームの場合、ポリシーはエージェント(プレイヤーのパドル)が現在のゲーム状況に基づいてどのように動くべきかを示します。
Pongゲームにおけるポリシーの例
ボールを追跡するポリシー: このポリシーでは、エージェントはボールの位置を追跡し、ボールが自分の領域に近づいたときに、ボールがある方向へパドルを移動させるという戦略を取ります。例えば、ボールが上にあればパドルを上に移動させ、ボールが下にあれば下に移動させます。
予測に基づくポリシー: より高度なポリシーでは、エージェントはボールの現在の位置だけでなく、速度や角度も考慮に入れ、ボールがどこに移動するかを予測します。そして、その予測位置にパドルを移動させるように行動します。
ランダムなポリシー: 初期の学習段階や探索のために、エージェントはランダムにパドルを上に移動させたり、下に移動させたり、停止させたりするかもしれません。このランダムなポリシーは、エージェントがさまざまな戦略を試し、学習のためのデータを収集するのに役立ちます。
ポリシーの学習と最適化
強化学習において、エージェントは経験を通じてそのポリシーを徐々に改善していきます。最初はランダムな行動から始まりますが、報酬を基にしてより良いポリシーに徐々に更新していきます。例えば、DQN(Deep Q-Network)のようなアルゴリズムを使用すると、エージェントは報酬を最大化するポリシーを学習することができます。これにより、ボールを効果的に打ち返し続けるような行動選択が可能になります。
結論として、Pongゲームにおけるポリシーは、エージェントが取るべき行動を定義する戦略やルールの集まりであり、強化学習プロセスを通じて最適化されていきます。ポリシーの目的は、ゲームの性能を最大化し、より多くのボールを打ち返し、得点を上げることにあります。