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Pongと強化学習 (51) |
一般論で返されたので、Pongでどのように設計するのかを聞いてみます。
Pongゲームのような簡単なビデオゲームでの強化学習タスクにおいて、畳み込み層(Convolutional Layer)とプーリング層(Pooling Layer)を使用する目的は、ゲームの画像から直接、有用な特徴を抽出し、エージェントが最適な行動を学習できるようにすることです。これらの層の設計は、ゲームの特性と学習タスクの要件に基づいて調整されます。
畳み込み層の設計
初期の畳み込み層:
- 最初の畳み込み層は、入力画像(Pongゲームのフレーム)から低レベルの特徴(エッジや形状など)を抽出する役割を持ちます。
- カーネルサイズ(例えば、3x3や5x5)は、画像の解像度や必要な特徴の粒度に応じて選択します。Pongのようなシンプルなゲームでは、小さいカーネルを使用しても十分な場合が多いです。
- ストライドは1または2を選択し、フィルタ数(出力チャネル数)は比較的少なくても良い(例えば、16や32)。
追加の畳み込み層:
- 複数の畳み込み層を重ねることで、より抽象的な特徴を抽出します。層を重ねるごとにフィルタ数を増やすことが一般的です(例:32 -> 64)。
- 活性化関数(例:ReLU)を適用して、非線形性を導入します。
プーリング層の設計
- プーリング層の挿入:
- 畳み込み層の間にプーリング層(通常はMax Pooling)を挿入して、特徴マップのサイズを縮小し、モデルの不変性と計算効率を高めます。
- プーリング層は、例えば2x2の窓でストライド2を用いて適用されることが多いです。
ネットワーク設計の例
- 入力: Pongゲームのフレーム(例: 84x84のグレースケール画像)
- 第1層: 畳み込み層(フィルタサイズ: 3x3, フィルタ数: 16, ストライド: 1)+ ReLU
- 第2層: Max Pooling(窓サイズ: 2x2, ストライド: 2)
- 第3層: 畳み込み層(フィルタサイズ: 3x3, フィルタ数: 32, ストライド: 1)+ ReLU
- 第4層: Max Pooling(窓サイズ: 2x2, ストライド: 2)
この設計は、Pongのようなシンプルなゲームであれば、基本的な構造として機能するでしょう。モデルの深さや層のパラメータは、具体的なタスクや実験によって調整する必要があります。また、ネットワークの出力を強化学習のフレームワーク(例えば、Q値の推定やポリシーの決定)に統合する方法についても考慮する必要があります。
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