6 |
サウンドコントローラの設計 (6) |
ここでアナログ波形をDSOで取得してみます。図78.1のような波形が取得されました。青がシリアルDACデータ、黄色がDACの出力のアナログ波形です。
一方で、サウンドデータをAudacityで開いてみると、図78.2のような低音の波形となっています。これはインベーダの進行音です。
シミュレーション波形やwaveデータ波形は図78.2のようであり、アナログ波形はこのようでなければならないはずなのですが、図78.1ではある閾値以上と以下で波形が折り返されているようです。ここで思いつくのがMSBが反転しているのではないかということです。ここまではwaveデータをそのままDACに入力すれば良いと思っていたので、データ構造を調べてみます。すると、以下の事がわかりました。
- 8bitPCMデータは符号なし
- 16bitPCMデータは符号付き
従って、パラシリ部で8bitから16bitへ伸長する際にLSBへのゼロ詰めだけではなく、符号なし⇒符号付き変換を実施しなければなりません。ハードウェアにMSBを反転する修正を加えたところ、図78.3のような正しいアナログ波形が得られました。
破裂音はロウパスフィルターが入っていないことだと考えていましたが、波形を見て一目瞭然、符号付き⇒符号なしの変換が抜けていたことが根本原因でした。これで音楽データであってもきれいに再生できるはずです。
Leave a Comment