Article #217

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ISO 26262のFTAに関する論文(16)

posted by sakurai on March 9, 2020 #217

この結果はワーストケースの評価であり、2nd order SMを無視しているものです。従って、この結果をより実際に近づけるには、2nd order SMのDCをFTに入れる必要があります。

まず、数式で書けば、 $$ \begin{eqnarray} \Pr\{\text{TOP Failure}\}=M_\text{PMHF}\cdot T_\text{L}&=&(\lambda_\text{E1}T_\text{L})(\lambda_\text{E2}T_\text{L}) \left[ (1-K_\text{MPF})+K_\text{MPF}\cdot \frac{\tau}{T_\text{L}} \right]\\ &=&(\lambda_\text{E1}T_\text{L})(\lambda_\text{E2}T_\text{L})C_\text{1, 2} \end{eqnarray} $$ ただし $$ K_\text{MPF}=1-(1-K_\text{E1,MPF})(1-K_\text{E2,MPF}) $$ $C_\text{1, 2}$はE1, E2に依存する定数で、 $$ C_\text{1, 2}\equiv(1-K_\text{MPF})+K_\text{MPF}\cdot \frac{\tau}{T_\text{L}} $$

車両寿命$T_\text{L}=15,000[H]$、定期検査周期$\tau=3,420[H]$として、今回のE1, E2のペアで$C_\text{1, 2}$を計算したところ、表217.1に示すようにC1からC9の9種類の定数が得られました。

表217.1
定数記号 定数値
C1 0.2280772
C2 0.2287720
C3 0.2310880
C4 0.2357200
C5 0.2588800
C6 0.3052000
C7 0.3515200
C8 0.5368000
C9 1.0000000

よって、2入力AND項にそれぞれこの定数項を加えて3ANDとすれば、図217.1のようなFTとなります。今回はマニュアル作業により付加しましたが、モデルもしくはツールを開発した暁には自動的に計算が行われる見込みです。

図%%.1
図217.1 2nd order SM効果を追加したFault Tree

このMCSを取得したところ、表217.2の表のような結果となりました。

表217.2 図217.1のMCS
表%%.2

頂上事象侵害確率は$8.321\times 10^{-4}$、PMHFは55.5[FIT]となりました。このように2nd order SMの効果を入れると、PMHFは25%まで低減することがわかります。

ブログでお知らせしたように、RAMS 2021においてPMHF式に基づくFTA構築法の論文発表が終了したため、本記事を開示します。


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