Posts Tagged with "RAMS"

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posted by sakurai on December 3, 2020 #338

図%%.1

ISO 26262機能安全(注1)コンサルティングを提供するFSマイクロ株式会社(本社:名古屋市)代表取締役社長 桜井 厚の論文が、2020年12月3日、IEEE(注2)主催の信頼性に関する国際学会である第67回RAMS 2021(注3)に採択されました。RAMS 2021は、2021年1月25日から28日まで、米国フロリダ州オーランドにて開催される予定です。同著者の論文がRAMSで採択されるのは、2020年1月に続いて2年連続となります。また、同著者は2017年に製品安全に関する国際学会である第14回ISPCE 2017(注4)において、最優秀論文賞を受賞しています。

図%%.2

論文の題名は「A Framework for Performing Quantitative Fault Tree Analyses for Subsystems with Periodic Repairs」であり、邦題は「定期修理を伴うサブシステムにおける定量フォールトツリー解析のためのフレームワーク」です。本論文は、定量「フォールトツリー解析」(FTA, 注5)を用いて、車載電子機器の「ランダムハードウェア故障の確率的メトリクス」(PMHF, 注6)を正しく評価する手法を提案します。

2018年に、車載電子機器における機能安全の国際規格であるISO 26262の第2版が発行されました。この第2版にはPMHF式の数学的な定義は明確に記載されていません。さらに定量FTAの手法も明確ではないため、設計目標であるPMHF値を算出するためのガイドラインがありませんでした。

本論文は、2020年1月に開催されたRAMS 2020で同著者が発表したPMHF式に基づき、定量FTAを用いてPMHF値を算出するための具体的なフレームワークを提供します。それによりPMHF値の過小見積りを防止することが可能となります。本論文により、自動運転システムに代表される耐故障システム(注7)の安全性が向上し、故障による事故が抑止されることが期待されます。

【お問い合わせ先】
商号      FSマイクロ株式会社
代表者     桜井 厚
設立年月日   2013年8月21日
資本金     3,200万円
事業内容    ISO 26262車載電子機器の機能安全のコンサルティング及びセミナー
本店所在地   〒460-0011
        愛知県名古屋市中区大須4-1-57
電話      052-263-3099
メールアドレス info@fs-micro.com
URL      http://fs-micro.com/

【注釈】
注1:機能安全は、様々な安全方策を講じることにより、システムレベルでの安全性を高める考え方。ISO 26262は車載電気・電子機器を対象とする機能安全の国際規格
注2:IEEE(アイトリプルイー)は、Institute of Electrical and Electronics Engineersの略称。電気工学・電子工学技術に関する、参加人数、参加国とも世界最大規模の学会 https://www.ieee.org/
注3:RAMS(ラムズ)は、The 67th Annual Reliability & Maintainability Symposiumの略称。IEEE信頼性部会が毎年主催する、信頼性工学に関する国際学会 http://rams.org/
注4:ISPCE(アイスパイス)は、IEEE Symposium on Product Compliance Engineeringの略称。IEEE製品安全部会が毎年主催する、製品安全に関する国際学会 http://2017.psessymposium.org/
注5:FTA(エフティーエー)は、Fault Tree Analysisの略称。故障事象をツリー構造で構築し、安全目標侵害確率を算出することにより、危険事象の起きる可能性を定量的に論証する演繹的な安全分析手法
注6:PMHF(ピーエムエイチエフ)は、Probabilistic Metric for Random Hardware Failuresの略称。車載電気・電子システムにおいて、車両寿命間にシステムが不稼働となる確率を時間平均した、ハードウェアに関する設計目標値
注7:耐故障システムは、故障した場合に直ちに機能を失うことなく、本来の機能を代替することができる安全性向上のためのシステム


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posted by sakurai on November 18, 2020 #336

本年1月にUSのパームスプリングスで開催された、第67回国際信頼性学会のRAMS 2020に採択された論文は、半年後にようやくIEEE Xploreに掲載されました。しかしながら、学会側で原論文の体裁を編集したときに、式に誤りが混入したようで、一部の式に誤りがありました。

具体的には、図336.1のように式(9)が編集されていましたが、図336.1の1行目がおかしい部分で、確率式の後のカッコの意味が取れません。

図%%.1
図336.1 誤りが混入した論文式(9)

これに気づいたため、IEEE Xploreに連絡を取り、式(9)を原論文のものに戻してもらいました。IEEE Xploreに掲載されている論文に、以下のようにあまり見ない注が付けられているのは、このためのようです。

Notes: As originally published text, pages or figures in the document were missing or not clearly visible. A corrected replacement file was provided by the authors.

注意: 元々公開されていたテキスト、文書内のページや図が欠落していたり、はっきりと見えなかったりしていたため、著者から訂正された差し替えファイルが提供された。

図336.2に原論文の式(9)を示します。黄色の部分が誤って削除されてしまった部分です。幸いこの他は原文どおりでした。

図%%.2
図336.2 原論文の式(9)

ちなみに、式の意味は各々以下のとおりです。

  • 最初の等号: PMHFは車両寿命におけるアイテムのダウン確率の時間平均で定義されます(弊社の定義)。
  • 次の等号: アイテムの時刻tにおけるダウン確率(PUA)を$Q(t)$とすると、車両寿命におけるアイテムのダウン確率は$Q(T_\text{lifetime})$で表されます。
  • 次の等号: $Q(T_\text{lifetime})$はダウン確率密度(PUD)$q(t)$を0から車両寿命まで積分することで得られます。
  • 次の等号: その時間平均とは平均ダウン確率密度(APUD)に他なりません。
  • 次の等号: ダウン確率密度$q(t)$は、アイテムがtにおいて稼働(up)しており、かつその後の微小時間間隔$dt$中に不稼働(down)となる確率で表されます。

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posted by sakurai on October 28, 2020 #328

表328.1はRAMS 2021正式採択までのマイルストーンです。論文執筆は完了しました。

表328.1 RAMS 2021へのマイルストーン
年月日 マイルストーン 状態
2020/7/3 学会出席確認
2020/8/5 論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/9/7→2020/9/16 第1回査読コメント受領
2020/10/2→2020/9/27 改訂版論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/10/6→2020/9/21 学会出席登録締め切り
2020/10/13→2020/10/19 最終査読コメント受領
2020/10/27→2020/10/26 最終論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属有り版)


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posted by sakurai on October 6, 2020 #322

表322.1はRAMS 2021正式採択までのマイルストーンであり、今後適宜更新します。

表322.1 RAMS 2021へのマイルストーン
年月日 マイルストーン 状態
2020/7/3 学会出席確認
2020/8/5 論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/9/7→2020/9/16 第1回査読コメント受領
2020/10/2→2020/9/27 改訂版論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/10/6→2020/9/21 学会出席登録締め切り
2020/10/13→2020/10/19 最終査読コメント受領
2020/10/27→2020/10/26 最終論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属有り版)


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posted by sakurai on September 28, 2020 #321

表321.1はRAMS 2021正式採択までのマイルストーンであり、今後適宜更新します。

表321.1 RAMS 2021へのマイルストーン
年月日 マイルストーン 状態
2020/7/3 学会出席確認
2020/8/5 論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/9/7→2020/9/16 第1回査読コメント受領
2020/10/2→2020/9/27 改訂版論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/10/6 学会出席登録締め切り
2020/10/13 最終査読コメント受領
2020/10/27 最終論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属有り版)


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posted by sakurai on September 21, 2020 #320

表320.1はRAMS 2021正式採択までのマイルストーンであり、今後適宜更新します。

表320.1 RAMS 2021へのマイルストーン
年月日 マイルストーン 状態
2020/7/3 学会出席確認
2020/8/5 論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/9/7→2020/9/16 第1回査読コメント受領
2020/10/2→2020/9/27 改訂版論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/10/6 学会出席登録締め切り
2020/10/13 最終査読コメント受領
2020/10/27 最終論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属有り版)


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posted by sakurai on August 6, 2020 #286

表286.1はRAMS 2021正式採択までのマイルストーンであり、今後適宜更新します。

表286.1 RAMS 2021へのマイルストーン
年月日 マイルストーン 状態
2020/7/3 学会出席確認
2020/8/5 論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/9/7 第1回査読コメント受領
2020/10/2 改訂版論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/10/6 学会出席登録締め切り
2020/10/13 最終査読コメント受領
2020/10/27 最終論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属有り版)


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posted by sakurai on August 2, 2020 #285

表記の論文について、本年2020年1月にU.S.カリフォルニア州パームスプリングスで開催された、RAMS 2020において発表した論文は以下のところで公開中です。
https://www.xcdsystem.com/rams/proceedings2020/

著者リンクです。 以下が論文(魚拓)のURLです。
https://www.xcdsystem.com/rams/proceedings2020/pdfs/13E1-006.pdf

しかしながら、正規の発行場所であるIEEE Xploreにおいて半年たっても公開されないため、問い合わせを行いました。RAMS 2020の論文は、RAMS事務局からIEEE Xploreに7/22に到着したため、公開まで3、4週間待ってほしいとのこと。従って、IEEE Xploreで公開されるのは8/12~8/19あたりになると予想されます。こちらは有料になりますが、公開された後にこの記事に追記します。

[8/3追記]
以下でようやく公開されました。
https://ieeexplore.ieee.org/document/9153704


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RAMS 2021採択へのマイルストーン

posted by sakurai on July 20, 2020 #282

表282.1はRAMS 2021正式採択までのマイルストーンであり、今後適宜更新します。

表282.1 RAMS 2021へのマイルストーン
年月日 マイルストーン 状態
2020/7/3 学会出席確認
2020/8/5 論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/9/7 第1回査読コメント受領
2020/10/2 改訂版論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2020/10/6 学会出席登録締め切り
2020/10/13 最終査読コメント受領
2020/10/27 最終論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属有り版)


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posted by sakurai on June 23, 2020 #281

表記のとおり、2021年1月25日からフロリダ州オーランドのローズンプラザホテルで開催される予定のRAMS 2021(67th Annual Reliability and Maintainability Symposium)に、弊社代表が投稿した論文のアブストラクトが採択されました。論文の内容は、今年1月に開催されたRAMS 2020で発表したPMHF式をFTAにどのように実装するかを明らかにするものです。まだ正式採択ではないため、これから論文をブラッシュアップしていくことになります。


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