Article #314

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posted by sakurai on September 11, 2020 #314

「ISO 26262第2版解説書」(日本規格協会)のPMHF式の続きです。再度解説書の式を検討します。

パターン1

図314.1は、第1版にも存在した、パターン1=「安全機構、意図した機能の順でフォールトが発生する場合で安全機構のフォールトが検出されない場合」です。

図%%.1
図314.1 パターン1

この式において、一行目の中カッコの中のIFに関する確率は、 $$ \left(1-\int_0^t f_\text{IF}(t')dt'\right)\int_t^{T_\text{lifetime}}f_\text{IF,DPF}(t')dt'\\ =R_\text{IF}(t)\cdot\int_t^{T_\text{lifetime}}f_\text{IF,DPF}(t')dt' $$ と推測されます。この意味としては、IFについて、$0$から$t$までフォールトが起きておらず、かつ$t$から$T_\text{lifetime}$の間でフォールトが起きた場合の確率だと思われます。

前稿で指摘したように、IFどおしの確率の積をとっていますが、(結果としては一致するものの)本来条件付き確率としなければならない2項目が条件付き確率となっていない点が誤りです。

なお、本稿はRAMS 2024に投稿予定のため一部を秘匿していますが、論文公開後の2024年2月頃に開示予定です。


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