Article #218

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ISO 26262のFTAに関する論文(17)

posted by sakurai on March 10, 2020 #218

参照論文では、前提が誤っている$\dagger$ものの、2nd Edition規格式に近い形でFTを構成しているようです。例えば、AのRFが先に起きて、BのSPF/RFが後から起きる場合と、その逆パターンのORとなっています。一方、規格式ではAのLFが先に起きて、BのSPF/RFが後から起きる場合と、その逆パターンのORとなっています。従って、参照論文のRFをLFと読み替えれば、規格式と結果的に同じになります。

$$ \begin{eqnarray} \Pr\{\text{TOP Failure}\}&=&M_\text{PMHF}T_\text{L} \\ &=&\frac{1}{2}\lambda_\text{E1}\left[(1-K_\text{E1,MPF})T_\text{L}+K_\text{E1,MPF}\tau\right]\cdot \lambda_\text{E2}T_\text{L} \\ &+&\frac{1}{2}\lambda_\text{E2}\left[(1-K_\text{E2,MPF})T_\text{L}+K_\text{E2,MPF}\tau\right]\cdot \lambda_\text{E1}T_\text{L}\\ &=&\frac{1}{2}(\lambda_\text{E1}T_\text{L})(\lambda_\text{E2}T_\text{L})\left(2-K_\text{E1,MPF}-K_\text{E2,MPF}+(K_\text{E1,MPF}+K_\text{E2,MPF})\cdot\frac{\tau}{T_\text{L}}\right)\\ &=&(\lambda_\text{E1}T_\text{L})(\lambda_\text{E2}T_\text{L})C_\text{1, 2}' \end{eqnarray} $$

今回のE1, E2のペアで$C_\text{1, 2}'$を計算したところ、表218.1に示すようにC10からC19の10種類の定数が得られました。

表218.1
定数記号 定数値
C10 0.23572
C11 0.27046
C12 0.30520
C13 0.38626
C14 0.42100
C15 0.53680
C16 0.61786
C17 0.65260
C18 0.76840
C19 1.00000

よって、2AND項にそれぞれこの定数項を加えて3ANDとすれば、図218.1のようなFTとなります。

図%%.1
図218.1 Fault Tree

このMCSを取得したところ、表218.2のような結果となりました。
表218.2 図218.1のFTのMCS
図%%.1
頂上事象侵害確率は$1.159\times 10^{-3}$、PMHFは77.3[FIT]となりましたが、これは真値に対して38%もの過大評価となっています。

$\dagger$前稿でご説明したように、冗長チャネル内のSMは、2nd order SMなので、冗長チャネル内のエレメントの故障の場合は、RFではなくLFとなります。参照論文ではRF、LFの両方が起きると考えています。


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