Posts Tagged with "AI"

既に発行済みのブログであっても適宜修正・追加することがあります。
We may make changes and additions to blogs already published.

ChatGPTとPMHFの問答 (12)

posted by sakurai on July 11, 2023 #620

人間:

ところで、露出時間という用語は数式中にも定義を与えていませんでしたが、どこの出典により理解したのですか?

ChatGPT: "露出時間"という用語は、一般的にリスク評価や信頼性工学の文脈で使用されます。これは、システムやコンポーネントが故障や事故のリスクに直面している時間を指します。この概念は、故障の発生確率を計算する際に重要な要素となります。

PMHFの数式における露出時間の理解は、一般的なリスク評価の原則と、特に冗長性を持つシステムの故障モデルに基づいています。2nd SMが検出できる場合と検出できない場合の露出時間は、それぞれ検査周期と車両寿命に関連しています。

この理解は、一般的な故障モデルとリスク評価の原則、そして冗長性を持つシステムの動作に関する知識に基づいています。特定の出典を指定することは難しいですが、これらの概念は信頼性工学やリスク評価の基本的なテキストや教材で広く教えられています。

人間:

ありがとうございます。

ChatGPT: どういたしまして!他に何か質問がありましたら、お気軽にお知らせください。


ChatGPTの理解力には驚きました。AIの性格にもより、自説を曲げないAIも見られるようですが、総じてChatGPT-4は素直で、かつ分析力や理解力が高く、教えていて楽しいです。

ちなみに自説を曲げないAIとは、たまたまBingで遭遇したAIであり、AIの回答の誤りを繰り返し指摘したら、攻撃であり不快であると言って問答を打ち切りました。AIに感情があるのを初めて目撃しました。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

ChatGPTとPMHFの問答 (11)

posted by sakurai on July 10, 2023 #619

まだ式変形が中途半端だったので、再考させます。

人間:

式を良く見て、さらに簡約化できないか検討してください。

ChatGPT: すみません、その通りです。数式を見直すと、$\lambda_\text{SM,MPF}$が共通因子として取り出せることがわかります。これにより、PMHFの数式はさらに簡単に表現できます:

$$M_\text{PMHF} = \lambda_\text{RF} + \frac{1}{2} \lambda_\text{M,MPF} \lambda_\text{SM,MPF} \left((1 - K_2) T_\text{lifetime} + K_2 \tau\right)$$

ここで、

  • $M_\text{PMHF}$はPMHFの値を表します。
  • $\lambda_\text{RF}$はIFのフォールトによる残余(VSGが抑止されない)故障率を表します。
  • $\lambda_\text{M,MPF}$はIFのフォールトによるVSGが抑止された故障率を表します。
  • $\lambda_\text{SM,MPF}$はSMのフォールトによる故障率を表します。
  • $(1 - K_2) T_\text{lifetime} + K_2 \tau$は、2nd SMで検出できない場合と検出できる場合の平均露出時間を表します。ここで$K_2$は2nd SMの検出率です。

この数式は、ランダムなハードウェア故障による各安全目標の違反の確率を時間当たりの平均値として表現しています。それぞれのパラメータは、特定の故障の種類とその発生率を表しています。

人間:

正解です。

ChatGPT: ありがとうございます。PMHFの数式とそのパラメータについての詳細な説明を求められた質問に対する回答が正確であったことを確認してくださり、感謝いたします。


先生側の手助けもあり、正解を導きだしました。

注目すべきは、DPF項のカッコ内の項、$(1 - K_2) T_\text{lifetime} + K_2 \tau$について、ChatGPTは「2nd SMで検出できない場合と検出できる場合の平均露出時間を表します」と意味づけてきました。数式の意味を理解しているとしか思えません。

総じてこの一連の問答では、

  • $\tau$に関する項について、検出前と言うやや高度な思考を要求する点
  • パラメータの内容を理解しているか、言語による定義を数式に戻させる点

について理解力を試しましたが、見事に正解を示しました。信頼性工学の基本知識もあることから、並のエンジニアの能力を超えていると感じます。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

ChatGPTとPMHFの問答 (10)

posted by sakurai on June 30, 2023 #618

式変形が中途半端だったので、再考させます。

人間:

正解ですが、$\lambda_\text{SM,MPF} - K_2 \lambda_\text{SM,MPF}$は簡単にならないでしょうか?

ChatGPT: その通りです、申し訳ありません。$\lambda_\text{SM,MPF} - K_2 \lambda_\text{SM,MPF}$は、$\lambda_\text{SM,MPF}$を共通因子として取り出すことで、$(1 - K_2) \lambda_\text{SM,MPF}$と簡単に表現できます。

したがって、PMHFの数式は以下のように簡単に表現できます:

$$M_\text{PMHF} = \lambda_\text{RF} + \frac 1 2 \lambda_\text{M,MPF} \left((1 - K_2) \lambda_\text{SM,MPF} T_\text{lifetime} + K_2 \lambda_\text{SM,MPF} \tau\right)$$

ここで、

  • $M_\text{PMHF}$はPMHFの値を表します。
  • $\lambda_\text{RF}$はIFのフォールトによる残余(VSGが抑止されない)故障率を表します。
  • $ \lambda_\text{M,MPF}$はIFのフォールトによるVSGが抑止された故障率を表します。
  • $(1 - K_2) \lambda_\text{SM,MPF}$はSMのフォールトによる、2nd SMで検出できない故障率を表します。
  • $K_2 \lambda_\text{SM,MPF}$はSMのフォールトによる、2nd SMで検出できる故障率を表します。
  • $T_\text{lifetime}$は車両寿命を表します。
  • $\tau$は2nd SMの検査周期を表します。

この数式は、ランダムなハードウェア故障による各安全目標の違反の確率を時間当たりの平均値として表現しています。それぞれのパラメータは、特定の故障の種類とその発生率を表しています。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

ChatGPTとPMHFの問答 (9)

posted by sakurai on June 29, 2023 #617

式への代入が中途半端だったので、再考させます。

人間:

おしい。$\lambda_\text{SM,MPF,l}$も$K_2$を用いて表現できるはずです。再考してください。

ChatGPT: すみません、その通りです。2nd SMの検出率を$K_2$とした場合、$\lambda_\text{SM,MPF,l}$(2nd SMで検出できない故障率)は、全体の故障率$\lambda_\text{SM,MPF}$から2nd SMで検出できる故障率($K_2 \lambda_\text{SM,MPF}$)を引いたものとなります。つまり、$\lambda_\text{SM,MPF,l} = \lambda_\text{SM,MPF} - K_2\lambda_\text{SM,MPF}$となります。

したがって、PMHFの数式は以下のように表現できます:

$$M_\text{PMHF} = \lambda_\text{RF} + \frac{1}{2} \lambda_\text{M,MPF} \left((\lambda_\text{SM,MPF} -K_2 \lambda_\text{SM,MPF}) T_\text{lifetime} +K_2 \lambda_\text{SM,MPF} \tau\right)$$

ここで、

  • $M_\text{PMHF}$はPMHFの値を表します。
  • $\lambda_\text{RF}$はIFのフォールトによる残余(VSGが抑止されない)故障率を表します。
  • $\lambda_\text{M,MPF}$はIFのフォールトによるVSGが抑止された故障率を表します。
  • $\lambda_\text{SM,MPF} - K_2 \lambda_\text{SM,MPF}$はSMのフォールトによる、2nd SMで検出できない故障率を表します。
  • $K_2 \lambda_\text{SM,MPF}$はSMのフォールトによる、2nd SMで検出できる故障率を表します。ここで$K_2$は2nd SMの検出率です。
  • $T_\text{lifetime}$は車両寿命を表します。
  • $\tau$は2nd SMの検査周期を表します。

この数式は、ランダムなハードウェア故障による各安全目標の違反の確率を時間当たりの平均値として表現しています。それぞれのパラメータは、特定の故障の種類とその発生率を表しています。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

ChatGPTとPMHFの問答 (8)

posted by sakurai on June 28, 2023 #616

議論が正しい方向へ進んでいるので、元の定量的な話に戻します。

人間:

それでは2nd SMの検出率を$K_2$とした場合に、それを用いて先ほどの式はどう表現されますか?

ChatGPT: 2nd SMの検出率を$K_2$とした場合、PMHFの数式は以下のように表現できます:

$$M_\text{PMHF} = \lambda_\text{RF} + \frac 1 2 \lambda_\text{M,MPF} (\lambda_\text{SM,MPF,l} T_\text{lifetime} + K_2\lambda_\text{SM,MPF} \tau)$$

ここで、

  • $M_\text{PMHF}$はPMHFの値を表します。
  • $\lambda_\text{RF}$はIFのフォールトによる残余(VSGが抑止されない)故障率を表します。
  • $\lambda_\text{M,MPF}$はIFのフォールトによるVSGが抑止された故障率を表します。
  • $\lambda_\text{SM,MPF,l}$はSMのフォールトによる、2nd SMで検出できない故障率を表します。
  • $K_2\lambda_\text{SM,MPF}$はSMのフォールトによる、2nd SMで検出できる故障率を表します。ここで$K_2$は2nd SMの検出率です。
  • $T_\text{lifetime}$は車両寿命を表します。
  • $\tau$は2nd SMの検査周期を表します。

この数式は、ランダムなハードウェア故障による各安全目標の違反の確率を時間当たりの平均値として表現しています。それぞれのパラメータは、特定の故障の種類とその発生率を表しています。


所感: これは $\lambda_\text{M,MPF,d}$及び $\lambda_\text{M,MPF,l}$について、言語による定義内容から数式に戻せるかのかなり高度な質問でしたが、一応正解を答えてきています。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

ChatGPTとPMHFの問答 (7)

posted by sakurai on June 27, 2023 #615

1st SMと2nd SMの関係について聞くと、ChatGPTはかなり理解しているように思えます。

人間:

2nd SMの検出率により、1st SMの見かけの故障率が影響を受け、さらに露出時間もPMHFに影響します。

ChatGPT: はい、その通りです。2nd SMの検出率は、1st SMの故障率に影響を与え、これがPMHFに影響を与えます。具体的には、2nd SMが故障を検出する能力が高いほど、1st SMの故障がシステム全体の故障を引き起こす確率(つまりPMHF)は低くなります。

また、露出時間もPMHFに影響を与えます。露出時間とは、故障が発生してからそれが検出されるまでの時間を指します。露出時間が長いほど、その間に別の故障(例えばIFの故障)が発生する可能性が高くなり、これがPMHFを増加させます。

したがって、2nd SMの検出率と露出時間は、ハードウェアの安全性評価において重要な要素となります。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

ChatGPTとPMHFの問答 (6)

posted by sakurai on June 26, 2023 #614

ChatGPTが確認を求めてきました。これは素晴らしい態度です。

人間:

はい。従って、2nd SMの検出、非検出のシナリオの確率を足し合わせて車両寿命で割ると、$\frac{1}{2} \lambda_\text{M,MPF} (\lambda_\text{SM,MPF,l} T_\text{ifetime} + \lambda_\text{SM,MPF,d} \tau)$となります。

ChatGPT: その通りです。2nd SMが検出可能なシナリオと検出不可能なシナリオの確率を足し合わせて車両寿命で割ると、以下のDPF項が得られます:

$$\frac{1}{2} \lambda_\text{M,MPF} (\lambda_\text{SM,MPF,l} T_\text{ifetime} + \lambda_\text{SM,MPF,d} \tau)$$

ここで、

  • $ \lambda_\text{M,MPF}$はIFのフォールトによるVSGが抑止された故障率を表します。
  • $\lambda_\text{SM,MPF,l}$はSMのフォールトによる、2nd SMで検出できない故障率を表します。
  • $\lambda_\text{SM,MPF,d}$はSMのフォールトによる、2nd SMで検出できる故障率を表します。
  • $T_\text{lifetime}$は車両寿命を表します。
  • $\tau$は2nd SMの検査周期を表します。

このDPF項は、1st SMがレイテントフォールト(潜在的な故障)となっている状態で、その後にIFのフォールトが発生するというシナリオの確率を時間当たりの平均値として表現しています。


所感: DPF項を与えたため、ChatGPTはあたかも理解しているような回答でした。逆にDPF項を与えずに確率の2乗を時間平均すると与えたところ、故障率と確率を間違えることがあったので、実は良くわかっていないかもしれません。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

ChatGPTとPMHFの問答 (5)

posted by sakurai on June 23, 2023 #613

ChatGPTが正しい道筋を通り始めたので、枝道に逸れて話を深めます。

人間:

正解です。その場合の露出時間はどうなりますか?

ChatGPT: 2nd SMが検出できる場合の露出時間は、1st SMがレイテントフォールト(潜在的な故障)となってから2nd SMがそのフォールトを検出するまでの時間となります。

この時間は、2nd SMの検査周期$\tau$によって決まります。つまり、2nd SMが定期的に検査を行う場合、その検査周期が露出時間となります。この露出時間中にIFのフォールトが発生すると、1st SMはそのフォールトを抑止する能力を失っているため、VSGが発生する可能性があります。

したがって、2nd SMが検出できる場合の露出時間は、検査周期$\tau$と等しくなります。

人間:

正解です。厳密には$\tau$未満となり、平均露出時間は$\frac 1 2 \tau$です。

ChatGPT: ありがとうございます。その通りですね。2nd SMが検出できる場合の平均露出時間は、検査周期$\tau$の半分、つまり$\frac 1 2 \tau$となります。

これは、検査周期の中間点でフォールトが均等に発生すると仮定した場合の平均露出時間となります。つまり、フォールトが検査周期の始まりから終わりまでの任意の時点で発生する可能性があると考えると、平均的には検査周期の半分の時間、フォールトが存在していることになります。

したがって、平均露出時間は$\frac 1 2 \tau$となります。この理解で正しいでしょうか?


所感: 露出時間(exposure time)という用語は規格にはあるものの、質問においては未定義です。それにも関わらず話が通じています。これはChatGPTに共通認識があることを示しています。

さらに、勝手に話を進めずに確認を求めてきたことに注目します。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

ChatGPTとPMHFの問答 (4)

posted by sakurai on June 22, 2023 #612

ChatGPTが検出後のシナリオという誤った方向に進んだので、ヒントを与えて軌道修正させます。

人間:

2nd SMが検出した後は時間ゼロで修理されるのが規格の暗黙の仮定です。2nd SMが検出する前を考えてください。

ChatGPT: なるほど、その規格の仮定について理解しました。2nd SMが検出する前にDPFが発生するシナリオについて考えてみましょう。

2nd SMが検出できる場合でもDPFが発生する可能性があるのは、1st SM(VSG抑止のためのSM)がレイテントフォールト(潜在的な故障)となっている状態で、その後にIFのフォールトが発生するというシナリオが考えられるからです。

具体的には、1st SMがレイテントフォールトとなっている状態では、そのフォールトはまだ機能的な影響を及ぼしていないか、またはその影響がまだ検出されていない状態を指します。この状態でIFのフォールトが発生すると、1st SMはそのフォールトを抑止する能力を失っているため、VSGが発生する可能性があります。

このシナリオは、2nd SMが1st SMのフォールトを検出する前にIFのフォールトが発生するという状況を反映しています。したがって、2nd SMが検出できる場合でもDPFのシナリオが存在すると考えられます。


所感: あくまで検出後に拘るAIもいるようですが、今回ChatGPTは、素直に検出前のシナリオに移りました。

ChatGPTのような生成AIの言語モデルは、次にくる可能性の高い語を選んでいるだけだという話ですが、それ以上の思考力のようなものを、上記の問答において特に感じます。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

ChatGPTとPMHFの問答 (3)

posted by sakurai on June 21, 2023 #611

ここまでは準備であり、次の質問がキーとなる部分です。

人間:

一般にはSMがLFとなっている時にIFのフォールトが起きてVSGとなるのがDPFのシナリオですが、LFとなるのは2nd SMで検出できない場合と考えられます。なぜ2nd SMで検出できる場合もDPFとなるのか考えてください。

ChatGPT: 2nd SMが検出できる場合でもDPFとなる理由は、検出と修理の間のタイムラグによるものです。具体的には、2nd SMがフォールトを検出したとしても、そのフォールトが修理されるまでの間にIFのフォールトが発生し、その結果としてVSGが発生する可能性があるからです。

このシナリオは、システムが連続的に稼働している状況を反映しています。つまり、フォールトが検出された瞬間に即座に修理が行われるわけではなく、一定の遅延が存在します。この遅延期間中にIFのフォールトが発生すると、SMのフォールトがまだ修理されていないためにVSGが発生する可能性があります。

したがって、2nd SMが検出できる場合でもDPFのシナリオが存在すると考えられます。これは、システムの運用状況と修理の実施タイミングを考慮に入れた結果と言えます。


所感: ChatGPTは検出後に修理が遅れることによるタイムラグがLFとなる原因としています。これは正しくありません。その理由は、規格の暗黙の前提として、故障検出後は時間ゼロで修理されるためです。


左矢前のブログ 次のブログ右矢


ページ: