Article #159

既に発行済みのブログであっても適宜修正・追加することがあります。
We may make changes and additions to blogs already published.

FM-7 ROM吸出し器の製作 (4)

posted by sakurai on August 28, 2019 #159

メインシステムROMの吸出しは非常に単純で、アドレスをセットして、データをリードするだけでしたが、サブシステムのROMはサブシステム側に依頼しないと読み出せません。従って、前に述べたように、メンテナンスコマンド(いわゆるYAMAUCHIコマンド$\dagger$)を用いてブロックコピーし、分割読み出しすることになります。これは、サブシステムのROMが10,240バイトもあるのに比べて、窓である共有メモリがわずか128バイトしかなく、コマンドにいくらか使用するため、データ転送用の窓を64バイトとしているためです。そのため、この転送を160回繰り返します。64バイト毎に16進ダンプを行います。

FM-7/8 Subシステムメンテナンスコマンドのページ(魚拓)を参考にスケッチを作成します。作成したスケッチをここに置きました。

図%%.1
図159.1 サブROMコピーの動作図

いちいちサブシステムを止めてコマンドを(2度)発行してダンプを行うので、かなり面倒でしたが、このスケッチにより得られたダンプ画面の最初と最後を示します。

d800 00 00 00 00 00 00 00 00 70 40 70 1a 7a 0e 0a 0a
d810 70 40 70 12 74 08 14 22 70 40 70 42 74 08 14 22
d820 70 40 70 40 7e 04 04 04 e0 80 e0 8c f2 12 12 0d
d830 20 50 70 52 54 18 14 12 70 48 70 4c 74 04 04 07
:
ffc0 02 10 ae a4 10 9f 47 bd b5 9c bd 9b 35 be 01 82
ffd0 20 d3 be 01 84 ae 02 20 a9 bd 02 69 34 ff 86 00
ffe0 1f 8b 10 ff 03 16 10 fe 03 16 bd 9b 35 86 2a 8d
fff0 e0 00 e0 00 e0 00 fd ac e0 6e e0 00 fe bf e0 00

同じくネットで入手したSubrom_c.romと比較したところ、全てのバイトが一致しました。若干疑問なのは、スクラッチから作成したと言われているROMデータが実ROMデータを全て一致するということがあるのだろうかということです。とりあえず、実機から抜き出したROMデータを使用している分には問題が無いので、気にしないことにします。

$\dagger$山内さんは入社した時の課内ソフトウェアグループのサブシステムチームのリーダでした。


左矢前のブログ 次のブログ右矢

Leave a Comment

Your email address will not be published.

You may use Markdown syntax. If you include an ad such as http://, it will be invalidated by our AI system.

Please enter the numbers as they are shown in the image above.