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Pongと強化学習 (10) |
デバッグが済んで、ゲームを実行する際の手法を聞いてみます。
強化学習モデルを用いて学習したパドルの動きを実際のゲームプレイに適用する際、学習過程で使用したCNNと強化学習アルゴリズムを活用して、リアルタイムで画面の状態から最適な行動を決定し、その行動をパドル制御に直接適用します。この過程で、学習に必要だったがプレイ時には不要な部分を削除することで、効率化を図ります。
実装ステップ
画面データの処理: ゲームの画面(状態$S$)をリアルタイムで取得し、CNNによる処理(圧縮)を行います。この処理により、画面データからパドルとボールの位置などの重要な特徴を抽出します。
行動の決定: 抽出された特徴を基に、学習済みのQ値モデル(またはポリシーネットワーク)を使用して、その状態で取るべき最適な行動(パドルを上に動かす、動かさない、下に動かす)を決定します。
パドル制御: 決定された行動をゲームのパドル制御信号に変換し、パドルを適切に動かします。
不要になる部分の削除
ゲームプレイ時には、学習プロセスで必要だった以下の部分が不要になります:
- 報酬の計算: 実際のゲームプレイでは、報酬を計算する必要はありません。学習中に使用した報酬関数は、モデルの訓練に使用され、プレイ時には行動決定のためのモデルが既に最適化されているためです。
- Q値の更新: 学習済みのモデルを使用するため、Q値の更新プロセスも不要になります。学習フェーズで得られた知識がモデルに組み込まれており、このモデルを直接行動決定に利用します。
- 探索メカニズム: エプシロン・グリーディ法などの探索メカニズムもゲームプレイ時には不要です。学習フェーズでの探索は、可能な行動空間を広く探索し最適な方針を見つけるために重要ですが、プレイ時には最適化された行動を選択するだけで良いためです。
結論
学習済みのモデルをゲームプレイに適用する際は、リアルタイムで画面データを処理し、その状態に最適な行動を決定してパドルを制御します。学習に必要だった報酬の計算、Q値の更新、探索メカニズムなどは、実際のゲームプレイ時には削除され、学習済みのモデルのみが行動決定に使用されます。