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確率論 (14) |
可積分
前記事のフィルトレーションの定義中に可積分が前提とされていましたが、定義されていなかったので定義しておきます。
$\forall t\in T$について$X_t$が$L^1$に属するとき、すなわち$E(\mid X_t\mid)\lt \infty\ \ (\forall t\in T)$のとき、$X$を可積分であるという。
マルコフ過程
確率過程$X$が生成するフィルトレーションを$\{\mathcal{F}^X_t\}$とするとき、任意のBorel集合$\mathcal{B}$に対して、 $$ P(X_u\in \mathcal{B}\mid\mathcal{F}^X_t\}=P(X_u\in\mathcal{B}\mid X_t)\ \ \ \ \ (u\gt t) $$ であるとき、$X$をマルコフ過程という。
式で明らかなように、システムがいかなる過程を通ってきたとしても、ある状態になるのは、現在の状態のみに依存し、過去の状態に依存しないことを意味します。この性質をマルコフ性と呼びます。
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