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2nd Edition PMHF式の詳解 |
2nd EditionのPMHF式を図329.1に示します。
2nd EditionのPMHF式はやや複雑になりました。その理由は4つほどあり、以下に緑色のマーキングで示します。
場合分け
- 場合分けが増えた。
1st editionの第1式がPattern 1~2のみだったのと比べてPattern 3~4が増えました。
- Pattern 1, 2はSM1⇒IFの順にフォールトするパターンです。最初にフォールトするSM1がリペアラブルであり、2nd SMにより故障検出されます。一方IFはアンリペアラブルです。
- Pattern 3, 4はIF⇒SM1の順にフォールトするパターンです。最初にフォールトするIFがリペアラブルであり、2nd SMにより故障検出されます。一方SM1はアンリペアラブルです。
そもそもこのように片側だけリペアラブルという非対称性は納得性が薄いです。本来は両方ともリペアラブルである必要があります。例えばサブシステムの対象な構造として冗長構成が考えられますが、IF/SM兼用のエレメントが2個以上並列構成となっているものです。フォールトが起きるまではいずれもIFとして動作しますが、片方のエレメントにフォールトが起きると、直ちに他方のエレメントがIFとして継続して動作するので、フォールトが起きたエレメントはSMと考えられます。
Pattern 3はIFのフォールトが2nd SMにより検出されず、車両寿命間レイテントとなるパターンです。暴露時間は車両寿命間であり、この期間にDPFが起きる可能性があります。
反対に、Pattern 4はIFのフォールトが2nd SMにより検出されるパターンです。検出されれば直ちに修理されるのが規格の暗黙の前提であるため、レイテントとなる時間は検出周期内に限られます。この期間を暴露時間と呼んでおり、この期間にDPFが起きる可能性があります。