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$M_\text{PMHF}$の計算 (7) |
SPFの再計算は必要?
前記事ではDPF1に関する平均PUDを再計算しました。IFの条件がアンリペアラブルからリペアラブルに変更され、リペアすることにより(一部の)OPRの状態確率が上がったためです。
しかし、SPFの確率は上がりません。その理由は、リペアによってIF downからIF up状態に戻ったということは、元のdownした時にはVSG抑止されていたはずです。そのため、リペアはDPF確率のみに影響し、SPFは全く無関係となります。従って、
$$ \overline{q_\text{SPF,IFR}}=\overline{q_{\mathrm{SPF,IFU}}}\tag{108.1} $$
よって、(103.7)、(107.8)、(106.4)を加え合わせて、 $$ \begin{eqnarray} \require{cancel} M_{\mathrm{PMHF}}&=&\overline{q_{\mathrm{SPF,IFR}}}+\overline{q_{\mathrm{DPF1,IFR}}}+\overline{q_{\mathrm{DPF2,IFR}}}\\ &=&(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}-\bcancel{(1-K_\text{IF,RF})\alpha}+\bcancel{(1-K_\text{IF,RF})\alpha}+K_\text{IF,RF}\beta+K_\text{IF,RF}\beta\\ &=&(1-K_\text{IF,RF})\lambda_\text{IF}+2K_\text{IF,RF}\beta\\ &=&(1-K_{\mathrm{IF,RF}})\lambda_{\mathrm{IF}}+ K_{\mathrm{IF,RF}}\lambda_{\mathrm{IF}}\lambda_{\mathrm{SM}}[(1-K_{\mathrm{MPF}})T_\text{lifetime}+K_{\mathrm{MPF}}\tau], \\ & &ただし、K_{\mathrm{MPF}}:=K_{\mathrm{IF,MPF}}+K_{\mathrm{SM,MPF}}-K_{\mathrm{IF,MPF}}K_{\mathrm{SM,MPF}} \tag{108.2} \end{eqnarray} $$ 2nd Editionの規格式とは異なるものの、これが正解と考えます。
一旦結論が出ましたが、次の記事に続きます。
RAMS 2020においてPMHF式の論文発表が終了したため、本記事を開示します。
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