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PMHFの誤解 (6) |
また、別の論文 "Safety-Oriented System Hardware Architecture Exploration in Compliance with ISO 26262"において、PMHF式の問題点を発見しました。この論文も例のPMHF式の誤り論文$\dagger$を下敷きにし、誤りを再生産しています。この誤りの連鎖はどうしたら止められるのでしょうか。
この論文の当該部分を図526.1に示します。
繰り返しになりますが、$\lambda_\text{MPF,l}$は、PMHFに単純に足すことはできません。シングルポイントとレイテントフォールトの危険度は桁違いに異なります。具体的には単一の故障率どうしで比較するのではなく、確率で比較しなければならないため、レイテントフォールトの場合はさらに別のフォールトの生起確率をかける必要があります。つまりDPF確率が問題となってきます。
従って、それらを一緒にすることはレイテントフォールト確率の過剰評価となります。実際の経験ではレイテントフォールトの効果は3%未満でした。従って理論的には無視できませんが、実際上は無視しても良いレベルの値と言えます。
$\dagger$Y. Chang, L. Huang, H. Liu, C. Yang and C. Chiu, "Assessing automotive functional safety microprocessor with ISO 26262 hardware requirements," Technical Papers of 2014 International Symposium on VLSI Design, Automation and Test, Hsinchu, 2014, pp. 1-4, doi: 10.1109/VLSI-DAT.2014.6834876.
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