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RAMS 2020論文ポスター解説 (4) |
第3節はモデルの構築です。ここで言うモデルは、構造と動作の2つの側面を持ちます。
構造は、左端図に示すとおり規格第2版に掲載されているもので、一種類のみです。
- 主機能であるIFと、
- 主機能がVSGとなるフォールトを抑止するための1st SMで、かつ主機能がLFとなることを抑止するための2nd SMであるSM1と、
- SM1がLFとなることを抑止するための2nd SMであるSM2
の3つのエレメントからなるものです。ここでは2つのモデルを構築しますが、構造は2つのモデルに共通です。
一方、動作は2とおりあります。その動作を連続時間系マルコフ連鎖で表したものが中及び右図です。SM2はフォールトしないので、フォールトの可能性は両方無し、IFのみ、SM1のみ、及びIF、SM1両方の4通りです。フォールト無しをグリーンのOPRステート、片方のみがフォールトしているのを黄色のLAT1またはLAT2ステート、両方がフォールトするDPFステートをDPF1またはDPF2ステートで表します。SPFステートは例外的に、IFに起きる単一フォールトがVSGとなるときに移行するステートです。
動作の違いは右図の赤丸で示した遷移のみであり、IFUモデルの動作が、IFがアンリペアラブルなのに比べてIFRモデルの動作は、IFはリペアラブルです。そのため、IFRモデルにおいては、IFのフォールトによりLAT1ステートに移行しても、2nd SMにより検出可能である場合は、修理によりOPRステートに戻ります。