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ASILデコンポジションの論文 (2) |
Fault Tree図
次に論文中のFault Tree図を検証します。
図284.1に、論文中でFault Tree図と書かれている図を示します。図の中にあるように、これは故障率を示す図だそうですが、本来Fault Treeは確率図であるため、これは誤りです。
さらに、次のFault Tree図は故障率も確率も(確立も)まぜこぜになっています。
本来PMHFはハードウエア故障確率の目標値であるため、ソフトウエアについては故障確率で評価するのはおかしいのですが、ハードもソフトもまぜこぜになっています。
本論文の目的はASILデコンポジションにおける独立性の検討のようですが、独立性はIEC 61508-6のβファクタとして検討されており、それを適用すれば良いことになっています。もっともIEC 61508は化学プラントが対象のようであり、Part6のβファクタは非常に適用しにくいのですが、車載用電子機器のβファクタ表が無いため、これを援用するしかありません。
元に戻してASILデコンポジションは過去記事で検討していますが、以下の2つの要件が重要なので、再掲します。これに触れられていないデコンポジション議論には意味がありません。
- 安全要求の冗長性
- 安全要求の割り当てられたエレメント間の独立性
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