Posts Tagged with "Ultra96toPMOD"

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Ultra96toPMODの追加製造費用

posted by sakurai on May 29, 2023 #608

Ulta96toPMOD基板製造再見積り

JLCPCBがPCBA(PCB製造及び部品実装)のセールをやっているようなので, 以前掲載したUltra96toPMODボードのオーダー費を再度計算してみました。

前回と同様パープルとグリーン基板を10枚製造し、さらにICを2個/枚×10枚実装した場合の費用の内訳を示します。前回パープル基板はEconomyの有利な価格で基板が製造できず、Standardとなっていました。今回はパープルもグリーンと同じEconomy扱いに変更されています。

表608.1 Ultra96toPMOD Jlcpcbの費用構成
10枚製造時費用内訳 基板色[USD]
グリーン パープル
PCB Special Offer Price 5.00
Components(TXS0108EPWR --- 20個) 9.39
Extended Components 2.96
SMT Assembly 0.65
Setup fee 7.88
Stencil 1.48
合計 27.36
送料(OCS Express:6~8日) 11.68
総計 39.04

前回と比較してみると、部品(レベコンIC)代が若干安くなり、セットアップフィー、SMTアセンブリ、ステンシルがほんの少し安くなりました。一方、送料が上がりクーポンが使えないので、40.2%の値上げ(パープルは28.6%の値下げ)という結果になりました。

今回、再度BokTech及びSeeedFusion PCBの見積もりを取りましたが、それぞれこの2倍、4倍ほどの費用となりました。JLCPCBの安さが光ります。

PMODピンソケットコネクタの再オーダー

PMOD仕様の12ピンソケットの型格はSamtec製のSSW-106-02-T-D-RAです。

図%%.1
図608.1 SSW-106-02-T-D-RA

以前オーダーしたときはMouser から購入しました。この時は単価が141円と安く送料が無料なこともあり、総額が安かったのですが、今回見積もったら単価が258円とかなり値上がりしていたため、Arrowから購入しました。

再度調べたところ、以下のように最安はChip 1stopでした。単価的にはArrowと同じですが、送料が無料となることから、今後はChip 1stopで購入しようと思います。

  • Chip1stop 単価156.2 x 40(送料650)= 6,899円 (税込み) 最安
  • Arrow 単価156.2 x 40(送料3,080)= 9,330円 (税込み)
  • RSオンライン 単価254.9x 40 (送料無料) =10,199円 (税込み)
  • Mouser 単価263.6 x 40 (送料無料) =10,542円 (税込み)

図%%.2
図608.2 送付部品(SSW-106-02-T-D-RA)

本ピンソケット互換品でA2541HWR-2x6Pという製品があるようです。


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Ultra96toPMODのBOM

posted by sakurai on May 26, 2023 #607

Ultra96toPMODのBOM

弊社作成のUltra96toPMODボードですが、BoMを掲載していなかったので、掲載します。

表607.1 Ultra96toPMODボードBoM
Degignator Value Qty MPN
C1, C2, C4, ..., C11 0.1u 10 Multilayer Ceramic Capacitor
C3 10u 1 47 µF 50 V Aluminum Electrolytic Capacitors Radial
J1, ..., J4 SSW-106-02-T-D-RA 4 SSW-106-02-T-D-RA
J100 MTMM-120-03-T-D-155 1 MTMM-120-03-T-D-155
LED1 TLLR4400 1 Red LED 3mm Through Hole
R1 470 1 Axial Carbon Film Resistor
R2, ..., R4, R6 3.3k 4 Axial Carbon Film Resistor
R5 10k 1 Axial Carbon Film Resistor
SW1 COUNT 1 4bit DIP SW
SW2 RESET 1 Tactile Push SW
TP1, ..., TP10 Test Pin 10 Test Pin
U1, U3 TXS0108EPWR-TSSOP20 2 Level Converter IC (SMD)
U2 DC DC Converter IC 1 PQ3RD23

Online-shopの開設

併せてオンラインショップを開設しました。

図%%.1
図607.1 オンラインショップ画面

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posted by sakurai on August 12, 2022 #495

製造(PCBA)費用が安いため、JLCPCBにUltra96toPMODボードを再オーダーしました。グリーン基板はなぜかセットアップやステンシル費用がパープル基板より安いのですが、パープル基板でも他社よりも安いのに加え、今回はクーポン10 USDの割引が使用できるため、今回はパープル基板で製造しました。組み立てもかなり安かったため、今回はレベル変換ICのみ実装したPCBを製造しました。

図%%.1
図495.1 Ultra96toPMODV10 (表)

図%%.2
図495.2 Ultra96toPMODV10 (裏)

パープル基板とグリーン基板を製造し、さらにICを2個/枚×10枚実装した場合の費用の内訳を示します。グリーン基板のほうが半額近い費用です。

表495.1 Ultra96toPMOD Jlcpcbの費用構成
10枚製造時費用内訳 基板色[USD]
パープル グリーン
PCB Price 5.00
Components(TXS0108EPWR --- 20個) 12.05
Extended Components 0.00 2.93
SMT Assembly 0.68
Setup fee 25.00 8.00
Stencil 8.46 1.50
Feeders Loading 1.35 0.00
合計 53.05 30.16
送料(格安:7~12日) 7.68
合計 60.22 37.84
割引 ▲10.00
総計 50.22 27.84

価格表に示すとおり、パープル基板はグリーン基板よりも倍近く高いものの、SMD部品を2個ずつ実装してもらっても1枚5ドル程度でした。


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posted by sakurai on November 16, 2021 #445

BoktechからレベコンICのみ実装のV10ボードが届きました。図445.1のように、基板は5枚でわずか1.0 USD、レベコンICの実装は最低2枚からで、その費用は部品代が6.64 USD、実装費その他を加えて29.83 USDでした。今回はDHLを使用したので若干輸送費が高く34.0 USDで、合計64.83 USDでした。

図%%.1
図445.1 BokTechオーダ内容

他の部品を半田付けして組み立て動作させたところ、フルハードウェア(マイコン、ソフトウェアは一切使用しない)によるSpace Invadersが正常に動作しました。

図%%.2
図445.2 Ultra96toPMODV10システム

図445.2のように、使用機材はAvnet製Ultra96ボードに弊社Ultra96toPMODボードの他、インタフェースのためのPMODボード類です。これでUltra96toPMODボード回路はようやくfixとなります。

V10ボードデータ一式はこの場所にあります。以下はデータのREADMEです。


Gerber data and Pick&Place data for Ultra96toPMOD mezzanine board.

https://qiita.com/mocapapa/items/a2faa710503e4affa88b

  • BokTech-Bom-Ultra96toPMODV10_minimum.xlsx ---- BOM file for BockTech
  • Ultra96toPMODV10.brd ---- EAGLE layout data
  • Ultra96toPMODV10.sch ---- EAGLE schematic data
  • Ultra96toPMODV10_2021-10-22.zip ---- Gerber data for two layer production (SeedFusion 2layer)
  • Ultra96toPMODV10.mnt.zip ---- Pick & Place file for PCBA
  • JLCPCB-PP-Ultra96toPMODV10_minimum.xlsx ---- Pick&Place file for JLCPCB
  • JLCPCB-Bom-Ultra96toPMODV10_minimum.xlsx ---- BOM file for JLCPCB

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posted by sakurai on October 25, 2021 #442

BoktechにオーダーしていたV9基板が届いたので、組み立て火を入れたところ、JoystickスイッチONのタイミングで垂直同期にノイズが乗る現象が再発しました。

図442.1の上側黄色トレースが、X_RIGHT_SW信号(ボードへの入力、負論理)、下側青色トレースがVSYNC(ボードからの出力、負論理)です。スイッチのチャタリングが、本来無関係のはずの同期信号にクロストークしています。

実際にこのVSYNCのノイズにより、外付けモニタが誤動作しています。具体的には同期が乱れるため、それを自動的に検知し、一定期間ブランキングしています。

図%%.1
図442.1 オシロスコープ波形

レベコンICのVSYNCの隣接端子であるX_RIGHT_SW信号からノイズが回り込んでおり、一つ離れたX_LEFT_SW信号からの回り込みはありません。

この現象は、開発初期のV4で起きていたため、V5からスイッチ信号と同期信号を同じレベコンICに入力しないようにしていました。その後、配線に近い場所があったため、ロジカルには大丈夫だろうと、V9で同じレベコンICに入れたのですが再発しました。論理的には問題ないはずなので、あとは以下の2つ程度が考えられます。

  • チャタリング⇒レベコンICの電源・グラウンドの揺れ⇒同期信号にノイズ
  • レベコンICの内部でのクロストーク

ところが、4chオシロで観測したところ、電源・グラウンドの揺れはありませんでした。従って、原因はレベコンIC内部でのクロストークと考えられます。修正がここまでかかった原因は、メーカー製ICを信用し過ぎていたことに依るものです。

以上より、信号を入れ替え、ズイッチ信号と同期信号のレベコンICを別々に変更しました。これをV10とします。V10の基板図を図442.2及び3に示します。

図%%.2
図442.2 Ultra96toPMODV10ボード基板図(表面)

図%%.3
図442.3 Ultra96toPMODV10ボード基板図(裏面)

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posted by sakurai on September 21, 2021 #437

改版中のV9ボードの基板図を図437.1及び2に示します。

図%%.1
図437.1 Ultra96toPMODV9ボード基板図(表面)

図%%.2
図437.2 Ultra96toPMODV9ボード基板図(裏面)

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posted by sakurai on September 20, 2021 #436

V8基板が到着しました。今回も実装が安いBokTechに依頼しました。

図%%.1
図436.1 Ultra96toPMODV8基板

部品を並べたものが図436.2です。

図%%.2
図436.2 Ultra96toPMODV8ボード及び部品

組み立てたものが図436.3です。

図%%.3
図436.3 Ultra96toPMODV8ボード完成

正常に動作したものの、デバッグ途中で修正箇所を発見したため、V9として改版中です。具体的には、

  • Dip SWの入力がレベル変換ICにより1.8Vに変換されて入力されていた(Dip SWはスタティック信号のため、レベル変換ICの必要無し)⇒Dip SWの電源を1.8Vに変更し、ダイレクト入力に変更
  • Joy SWの入力が3.3Vダイレクト入力だった⇒1.8Vにレベル変換して入力(ラッチアップの可能性有るため)

Joy SWはV3において、1.8Vへのレベル変換ICを通すように変更したのですが、その際にSW信号が水平・垂直同期信号に悪影響を与えたため、V4以降で元に戻したものです。ただし動作しているとはいえ、1.8V入力に3.3Vを加えています。今回は再度V3と同様に修正します。ちなみにV3での悪影響の理由は、レベル変換ICで混信したのではなく、図436.4のように、レイアウト上同期信号がSW信号の間を通っていたためのようです。 【追記】レベル変換ICの端子間もしくはIC内部での混信のようでした。

図%%.4
図436.4 V3でのHSYNC/VSYNCのSWとの混信

V9ではV3と同様、再度JoySW信号を1.8Vへのレベル変換ICに入れるように修正しました。合わせて、レイアウト上SWの間を水平・垂直同期信号が通らないように注意して配線しています。


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posted by sakurai on September 3, 2021 #434

Qiitaに「BSVによるSpaceInvaderのソースを公開」という記事を書きましたが、それに合わせてUltra96toPMOD基板の再設計(V8)を実施しました。現行のV7との変更点は、以下の2点です。

  • UltraZedボードインタフェースの削除
    UltraZedからは能動素子無しにUltraZedボード⇒Ultra96toPMODボード⇒PMODインタフェースボードと経由して信号を通していました。今回評価したところ、反射が起きて正常に動作しませんでした。Ultra96toPMODボード内でバッファを通す必要があったようです。設計変更も考えましたが、あまり需要が無さそうであるため、このインタフェースは削除することにしました。これに伴いZenarダイオードによる電源のOR回路も省略でき、電源まわりがすっきりしました。

  • 4層から2層に変更
    4層基板を2層としました。理由は、以前はそれほど高額でない料金で4層板が設計できたものが、EAGLEがAutodeskに買収されたため、高額なサブスクリプションでなければ4層板が設計できなくなったことです。無償で設計できるのが2層までとなったため、設計変更しました。

図%%.1
図434.1 Ultra96toPMODV8ボード表面図

データの場所は、https://github.com/mocapapa/Ultra96toPMODV8です。

今回もPCBA(SMD実装込み)を依頼しましたが、SeedFusionだと1万5千円以上だったので、BokTechに依頼しました。費用内訳は、

  • 基板代 1.0 USD
  • アセンブリ費用(部品代込み) 29.83 USD
  • DHL送料 34.0 USD

合計64.83 USDでした。


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posted by sakurai on July 13, 2019 #129

FPGAの設計トライアルとしてスペースインベーダを取り上げたブログ記事を書いてきましたが、最初はAvnetのMicroZedボードで、PMOD-VGAとPMOD-I2Sのインタフェースを購入して、入力はボード上のスイッチを使用していました。

開発がほぼ完了した段階で、AvnetからUltra96 ボードが発売されたので、さっそく購入し移植しようとしましたが、Ultra96はPMODインタフェースを搭載していないため、インタフェースボードを設計せざるを得なくなりました。

そのため、Eagleを使用して、PCBを設計し、さらに格安でPCBを製造するベンダを探しました。中国から送られてきたボードに部品を実装し、ジョイスティックを作成し、ゲームを動作させることができました。

この経緯をQiitaに投稿しました。

図%%.1
図129.1 Qiitaの投稿記事

合わせてYouTubeにも上げています。


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Ultra96toPMODボードの改版 (3)

posted by sakurai on June 13, 2019 #111

組み立てたPCBをUltra96と組み合わせ動作確認を行います。4層だから電源、グラウンドノイズが抑えられるかと思いましたが、2層とあまり変わらず、400mVp-pくらいありました。やや大きい気がします。

2層と言えどもベタ電源、ベタグラウンドとしているので4層と変わらないのか、それとも3端子レギュレータのノイズがかなり強力で、バイパスしきれていないのか不明です。パスコンをかなり入れている割にはあまり効いていない感じがします。

3端子レギュレータの温度上昇が心配だったので、デジタル温度計を繋ぎ、数時間動作させてみました。39度までは上がらないようです。12Vから3.3Vに落としているのでドロップ電圧が大きく、ドロップ電圧×電流の電力を熱として消費するため熱暴走が心配でした。このレベルの消費電力であれば、ヒートシンクは不要のようです。

図111.1
図111.1 PCB基板

ところで、前回使用したFusion PCBは実装費用が(BokTechに比べたら)高額だったのですが、今回実装費用を約65 USDも値下げしてきました。比較してみると、この基板を製造費、実装費、部品費、配送料込みで、

ベンダー Fusion PCB BokTech
2層板(5枚製造、2枚SMD実装) 89.13⇒23.52 USD 54.83 USD
4層板(5枚製造、2枚SMD実装) 129.13⇒63.52 USD 92.02 USD
2019年5月調べ

図111.2
図111.2 PCB基板価格

と競合であるBokTechを下回る価格を打ち出してきました。従来はBokTechよりも約35 USD高かったのですが、BokTechよりも約30 USDも安くなっています。

そもそも実装費用がこれだけ安ければ、全てSMDにして実装を任せても良くなります。また、部品費用はそのほうが安いものが多いため、メリットがあるでしょう。手ハンダを前提としたスルーホール中心の考え方まで変える必要がありそうです。

追記:セールは2019.8.1で終了したとのこと、ただし、その後も時々セールを実施しているようです。


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