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Pongと強化学習 (31) |
正解ラベルとの誤差を伝搬するとのことですが、ビデオゲームには正解ラベルは有りません。そこを追及します。
Pongゲームのような強化学習タスクでは、確かに伝統的な教師あり学習とは異なり、具体的な「正解ラベル」がありません。強化学習では、エージェントは環境からのフィードバック(報酬)に基づいて学習します。このフィードバックは、エージェントが取った行動の結果として得られる報酬であり、その行動がどれだけ「良い」か、あるいは「悪い」かを示します。
強化学習の学習プロセス
- エージェントが環境と相互作用: エージェントは、ある状態である行動を選択し、その行動を実行します。
- 報酬の受領: 行動の結果として、エージェントは環境から報酬を受け取ります。Pongゲームでは、ボールを打ち返した場合に正の報酬を、ボールを失った場合に負の報酬を受け取るかもしれません。
- ポリシーの更新: 受け取った報酬をもとに、エージェントはそのポリシー(状態に対する行動の選択戦略)を更新します。目標は、期待される報酬の合計を最大化するポリシーを見つけることです。
ポリシー学習とバックプロパゲーション
強化学習においては、CNNなどのニューラルネットワークがエージェントのポリシーを表現するために使用される場合があります。このような場合、CNNは状態(例えば、Pongゲームの画面)から行動を決定するための関数として機能します。CNNを通じてポリシーを最適化するプロセスでは、バックプロパゲーションが使用されることがありますが、このときの「損失関数」は、伝統的な教師あり学習で使用されるものとは異なり、報酬を基にしたものになります。
強化学習における損失関数
強化学習における損失関数は、エージェントの行動選択がどれだけ「良い」結果をもたらしたかを評価するために設計されます。例えば、行動価値関数(Q関数)を用いるQ学習では、Q値の予測と得られた報酬(及び将来のQ値)との差(TD誤差)を最小化することを目指します。このプロセスを通じて、ニューラルネットワークの重みが更新され、エージェントのポリシーが徐々に改善されていきます。
結論
Pongゲームのような強化学習タスクでは、「正解ラベル」は存在せず、エージェントは環境からの報酬に基づいて行動を学習します。CNNを使用してポリシーを表現し、バックプロパゲーションを用いて学習を行う場合でも、このプロセスは報酬に基づいて行われ、最終的には最適なポリシーを見つけることを目指します。
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