Article #352

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posted by sakurai on January 28, 2021 #352

お客様との会話において、コンサルティングが必要な理由を説明する機会がありましたので、シェアします。

Q. 社内標準プロセスがしっかりしていれば、スムーズに機能安全活動が可能でしょうか?

A. 機能安全活動のポイントのひとつに、ワークプロダクトを何十種類も、効率的に作成することがあります。社内で、どのワークプロダクトを、どのようなフェーズにおいて作成するかが定められていなければなりません。これは社内標準がきちんと整備されていることを要求しますが、それだけにとどまりません。なぜなら実際にはそれ以外に手順書が必要だからです。

抽象度の高い順に、規格(ISO 26262)⇒標準(社内)⇒手順書(部署内)となります。

弊社の経験では、強力な品質保証部隊を持つお客様において、社内標準はしっかり整備されていましたが、それには具体的な手順までは書かれていないため、現場では苦労がありました。標準には「何を記述するか」は書かれているものの、「どのように手を動かして導出するか」が書かれていないためです。初めてのエンジニアにとって、「どのように」がなければ実際には実施することはできません。二度目であれば暗黙知、もしくは手順書の執筆による形式知により、初めてのエンジニアでも実施可能になるのですが。

以上から逆説的ですが、標準プロセスがしっかりしていても、何らかの手助け(=手順書)が無ければ機能安全活動が満足には実施できません。従って、これは弊社のようなコンサルティングが必要になる理由のひとつです。


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