Posts Issued on October 27, 2026

posted by sakurai on October 27, 2026 #1139

図1139.1

2026年10月27日、ISO 26262※1の研究を行うFSマイクロ研究所※2は、代表研究員 桜井 厚の論文が、IEEE※3信頼性部会が主催する国際会議 第73回RAMS 2027※4に採択されたことを発表しました。

桜井の論文がRAMSに採択されるのは、2020年から8年連続となります。この論文は2027年1月に米国フロリダ州で開催されるRAMS 2027において発表される予定です。

桜井は2017年のIEEE国際会議での論文採択ならびに最優秀論文賞受賞に始まり、RAMS 2020でのより正確なPMHF※5式の提案など、ISO 26262に関する貢献を積み重ねてきました。

今回の論文は、文献にしばしば見られる、単純な故障率の和で表されるPMHF式の由来を分析し、それがIEC 61508※6のPFH※7式から来ることを特定しました。そのうえで、PMHFとPFHを共通の数学モデルの上で厳密に導出し、それらの式には単純な故障率の和には含まれない項が存在することを示しました。

この結果は、単純な和のPMHF式では安全性が過大評価され、安全目標への適合判定が覆りうることを意味します。さらに本論文は、IEC 61508のPFH式が単純な和の形で厳密に成立するのは、完全かつ連続的なプルーフテストという理想化された条件の下に限られることを明らかにしました。この条件は自動車分野に限らず現実にはほぼ成立しません。

本研究の成果は、自動車の安全解析における両指標、とりわけPMHFの正しい理解と適切な適用に資するものです。

図1139.3

【注釈】
※1:ISO 26262:車載電気電子システムの機能安全に関する国際規格。運転中に生じ得る危険事象のリスクを許容水準まで低減することを目的とする。
※2:FSマイクロ研究所(本社:名古屋市。代表研究員:桜井 厚):車載システムの機能安全に関する研究所。https://fs-micro.com/
※3:IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers、電気電子技術者協会):電気電子技術の進歩を推進する世界最大級の専門技術者組織。 https://ieee.org/
※4:RAMS(the Reliability and Maintainability Symposium):IEEE信頼性部会などが主催する信頼性工学の国際会議。第73回は2027年に米国フロリダ州で開催予定。https://rams.org/
※5:PMHF(Probabilistic Metric for Random Hardware Failures):ランダムハードウェア故障に起因する危険側故障の時間平均確率を表す指標。ISO 26262でハードウェア設計目標として用いられる。
※6:IEC 61508:汎用の電気電子システムの機能安全規格。ISO 26262をはじめ各分野の機能安全規格の基礎となっている。
※7:PFH(the average frequency of a dangerous failure per hour):単位時間当たりの危険側故障の平均頻度であり、IEC 61508で高頻度または連続運用モードの安全機能に用いられる量的指標。


【お問い合わせ先】
会社名     FSマイクロ研究所
代表者     桜井 厚
設立年月日   2013年8月21日
事業内容    ISO 26262車載電子機器の機能安全の研究
メールアドレス info@fs-micro.com
URL      https://fs-micro.com/


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