Article #41

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Lチカの実装(2)

posted by sakurai on May 14, 2018

RTL設計仕様

複雑な演算や制御を含む振る舞いは高位合成したくなりますが、このようなレベルであればRTLで十分でしょう。従ってVerilogで言うモジュールの要求を以下のようにブレークダウンします。これはLチカは要求であって実装可能な手段ではないため、実装可能な手段に分割することを意味します。

  1. 高速なクロックを分周し、目で見えるレベルの低速クロックとすること
  2. 低速クロックをカウントし、流れるパターンをひとつずつ表示すること
  3. 流れるパターンは14通りであるため、13を数えたら次は0とすること
  4. カウント値をデコードし、1つのLEDが点灯しているパターンとすること

1.の要求はNbitのカウンタで実装することができます。何ビットにするかは後程設計計算を行います。 2と3の要求は14進カウンタで実装することができます。一つの要求で一つのモジュールとは限りません。 4の要求はLEDデコーダとして実装することができます。以上でモジュール分割ができたことになります。

モジュール

名称: blink

インタフェース

次の表に、モジュール全体としてのインタフェース(入力及び出力)を示します。基本的にクロックとリセットが必要であり、後はどのLEDを点灯させるかを示す信号があるのみです。

表41.1
インタフェース信号名 インタフェース信号内容
CLK 入力、100MHz
XRST 入力、リセット信号、負論理を想定
LED[7:0] 出力、8bit、正論理、LEDへの出力信号

サブモジュール

(1) Nbitカウンタ
100MHzで点滅すると人間の目に見えないため、見える範囲にまでカウントします。最後の桁上げの際に次段のカウンタを1だけ増加させます。これにより元のクロックが$2^N$分周されることになります。 0からアップカウントし、Nbitの全てのビットが1になった場合に次段のカウンタイネーブルをtrueとします。

前記のように人間の目で見える範囲内に入れるためには、例えば周期を0.5secから1.0sec未満の範囲として以下の不等式を解くことになります。 \[ 0.5\le \frac{2^N}{1e8} \lt 1.0 \] この不等式が成立する整数解Nはただ一つであることが保証され、これを解くとN=25[bit]となります。これは非機能要求である性能要求による設計計算を実施し、仕様が決定したことになります。

(2)14進カウンタ
最右のLEDが点灯しているパターンから左にシフトし、さらに右に戻ってくるまでのパターンが以下の表に示すように14パターンあるため、14進カウンタを設けます。14進カウンタのイネーブルは前記Nbitカウンタからのカウンタイネーブルを接続します。

表41.2
カウント値 パターン
0 8'b00000001
1 8'b00000010
2 8'b00000100
3 8'b00001000
4 8'b00010000
5 8'b00100000
6 8'b01000000
7 8'b10000000
8 8'b01000000
9 8'b00100000
10 8'b00010000
11 8'b00001000
12 8'b00000100
13 8'b00000010

(3)デコーダ
14進カウンタの出力はバイナリ出力のため、表41.2のビットパターンとなるようにデコーダを設けます。

今回の設計ではアップカウンタのみで構成しましたが、デコーダを倹約してアップダウンカウンタで構成することも可能です。結局のところ、設計とは新しいことを生み出すというよりも、実装できるレベルの小規模のサイズに分割し、そのトレードオフを最適化することにほかなりません。


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