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グラフィックタイミング設計 (2)

posted by sakurai on July 25, 2019 #135

SVGAの物理画面のグラフィックタイミングは変更しないので、RTLはタイミングに関してはほとんど変更ありません。以下は元のRTLのグラフィックタイミング定義部分です。

parameter HD=800; // Phyisical Display Timing Horizontal
parameter HFP=40;
parameter HSP=128;
parameter HBP=88;
parameter HO=HFP+HSP+HBP;
parameter HL=HD+HO; // 1056

parameter VD=600; // Phyisical Display Timing Vertical
parameter VFP=1;
parameter VSP=4;
parameter VBP=23;
parameter VO=VFP+VSP+VBP;
parameter VL=VD+VO; // 628
parameter EHD=512; // Embedded Display Timing Horizontal
parameter EVD=512; // Embedded Display Timing Vertical

parameter HW=11;
parameter VW=10;
parameter EHOFF = (HD-EHD)/2; // Embedded Display Offset Horizontal
parameter EVOFF = (VD-EVD)/2; // Embedded Display Offset Vertical

このうち、論理画面のサイズについて、赤字のように修正します。

parameter EHD=640; // Embedded Display Timing Horizontal
parameter EVD=400; // Embedded Display Timing Vertical

parameter HW=12;

しかしながら、Space Invadersと異なり、Xが2の階乗でないため、アドレスカウンタがXとYについてきれいにフィールドで分かれません。従って、水平、垂直カウンタとは別に、VRAMアドレスカウンタを設け、EHD&EVDのディスプレイタイミングでカウントイネーブルをかけます。このようにすれば、表示期間のみアドレスが進み、穴が空く(表示の隣り合うビットが物理的には離れたアドレスに位置する)ことはありません。

さらに、アドレスカウンタを偶数用、奇数用に分け、水平ラインの偶数と奇数でカウンタを進み分けることで、同じアドレスを2回出力することにします。これで縦の2倍拡大が行えます。

実際に動かしてみると、データ表示のビット並びが逆順になっているようです。dual port memoryのA側(CPU側)は8bit幅、B側(ディスプレイ側)は1bit幅で、dual port memoryの内部に8:1のマルチプレクサがあるはずです。表示されたビットの並びが思ったのと逆だったので、アドレス下位3bitを反転することで正しい並びになりました。


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グラフィックタイミング設計

posted by sakurai on July 24, 2019 #134

概略が決定できたので、詳細設計を行います。各パラメータはVGAタイミングのサイトで決定すると、以下の表のようになります。

図%%.1
図134.1 タイミング表

これに基づき、水平、垂直のタイミングチャートを書くと、以下の図のようになります。

図%%.1
図134.2 タイミングチャート

参考のため、HD (Horizontal Display Timing)及びVD (Vertical Display Timing)を示していますが、実際には不要であるため、信号は存在しません。その代わりにEHD (Embedded Horizontal Display Timing)及びEVD (Embedded Vertical Display Timing)を生成し、画面のブランキングを行っています。前稿の物理画面の中に論理画面が存在しますが、論理画面に対するディスプレイタイミングが、このEHD及びEVDとなります。


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グラフィックメモリの設計

posted by sakurai on July 23, 2019 #133

ある目的があり、グラフィックメモリシステムの設計を再度行います。前回設計しているので、パラメータを少々変更するだけで簡単にできそうな気がします。

さて、設計仕様は、昔の8bit PCのVGAをエミュレートするものです。640dotx200dotのRGB各1bitの8色という仕様ですが、横に対して縦のドット数が小さいですね。VGAタイミングのサイトだと640x400というものはあっても、640x200というサイズはありません。

画面が横長に歪であることには理由があり、アドレス空間が16bitであることが関係していると思われます。640x400にすると、RGB各1bit(2^3=8色)だと、メモリに対して8bitアクセスの場合、96,000アドレスとなり、アドレスラインは17bit必要となり、通常の8bitマイコンの16bitアドレス空間として1bit足りません。しかたなく解像度を半分の640x200にすれば、3原色で48,000アドレスとなり、アドレスラインは16bit空間に入ります。

先のFIFOを用いたデザインを再利用して、タイミングだけを変更しようとしたのですが、再検討ついでにFIFOが削除できたので、そのデザインを再利用します。これだと計算が簡単で、dual port memoryで分離されている非同期クロックドメインであるため、ビデオ系のタイミングしか検討する必要がありません。

図%%.1
図133.1 グラフィックタイミング設計用ブロック図

画面構成が640x200なので、それに基づき前回と同じSVGA(800x600)のタイミングで設計することにします。

Space Invadersの画面設計を示します。左が論理画面、右が物理画面です。SVGAの物理画面の中央に論理画面を配置し、適宜拡大します。論理画面が256x256と小さいので、縦横2倍の拡大表示を行います。

図%%.2
図133.2 Space Invadersグラフィックタイミング設計図
次に今回の画面設計を示します。SVGAの物理画面のタイミングは同じで、論理画面のサイズが異なり、縦のみ2倍の拡大表示を行います。
図%%.3
図133.3 今回のグラフィックタイミング設計図

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